《生産者について》
セントラル・コーストのサン・ルイ・オビスポ・カウンティ。そこにカリフォルニアでも特に涼しい産地であるエドナ・ヴァレーがあります。
そこに35年以上前に設立され、この地のワインの原型をつくったといわれているのが、このバイリヤーナです。セントラル・コーストに多く生息するアカシア・バイリヤーナの木にちなんで名づけられたといいます。
《テイスティングノート》
よく熟れたチェリーやブラックベリーの果実の香りに、シナモンなどのスパイス、その奥にタバコのような香ばしさをもって豊かな香りがあふれます。
酸味は穏やかでマイルド。厚みのある果実味がそのまま滑らかな口当たりとして感じられます。フレッシュさは適度で、穏やかな余韻につづいて静かに消えていきます。
《3000円のピノ・ノワールと比べて》
平凡な1日の終わりに開ける普段飲みワインと、特別な日のワインを区別しておられる方は多いでしょう。そのボーダーラインは人それぞれでしょうが、「3000円」は一つの区切りでしょう。
ピノ・ノワールが好きな人は多くとも、むしろ多いからか、手ごろで美味しい銘柄を見つけるのは難しいです。だからこそたまの機会に5000円を出すなら、普段のワインとの違いを感じさせてほしい。
「高級ピノ・ノワールを自分で買って飲んだことは、まだあんまりない。」
そんな方にこそ、飲んで「あ?やっぱり高いワインは美味いな?」と感じてほしい1本がこちらです。3000円以下ではありえない風味の密度と口当たりのなめらかさ。
一方でセントラル・コーストのピノ・ノワールとしては決して奇抜な味わいではありません。安心して飲める一方、幾度となく3万円の高級ピノ・ノワールを飲んでいる方にはつまらなさがあるかもしれません。
Baileyana Firepeak Pinot Noir