《ヴァイサーブルグンダーの難しさ》
ドイツで言うピノ・ブラン、ヴァイサーブルグンダーは「非常に販売するのが難しい品種」だと認識しています。
辛口に仕立てらえる「繊細な風味」を持つ「理想的な食中酒」と紹介されます。でもそれって、少し地味な品種ってことなのです。
品種の香りや風味が強くなく、酸味が高くてオーク樽熟成との相性がいい。これってシャルドネとキャラクターが被るんですよ。
ゆえに多くのワイナリーで、シャルドネは4000円以上の高級ワインに使われ、ヴァイサーブルグンダーは廉価版シャルドネのような扱いを受けています。
「シャルドネに似ているなら、シャルドネをおすすめした方が美味しさを伝えやすい」まあ、6000円出せば美味しいシャルドネは数限りなくあるんで。
そういう理由で、今まで高級ヴァイサーブルグンダーは仕入れていませんでした。
《バイヤー片山がどうしても紹介したい》
「美味しいからだまされたと思って飲んでください!」これ、言いすぎたら説得力なくなりますよね。
だから初めて言います。「デーンホーフのヴァイサーブルグンダーはともかく美味しいから、飲まないともったいない!」
フーバーやフュルスト、マルティン・ヴァスマーなども美味しいヴァイサーブルグンダーをつくっていますが、デーンホーフが私は一番好きです。
味筋としては、先述のとおりシャルドネに似ています。
冷涼な地域で育ったことを感じさせる、引き締まった香り。樽熟成を行っていますが、バニラの甘い香りはほぼ感じません。
極めて引き締まった口当たりで軽やか。しかし風味に頼りなさは欠片もなく、しなやかに流れます。余韻のミネラル感が非常に心地よい白ワインです。
Weissbuegunder S Troken Donnhoff