《生産者について》
ジェノ・ブーランジェールは1974年にムルソー村でスタートしたドメーヌで、現在4代目。オード・ラヴォレとその夫のギョームが当主をつとめます。
創業者であるシャルル・アンリ・ジェノとその妻マリー・ブーランジェールそれぞれの家名がドメーヌの名前となりました。
1998年には30ものアペラシオン、22haの畑を所有しており、非常に成功したドメーヌのひとつと言えるでしょう。
《ワインの特徴》
「丁寧な畑仕事なしによいワインは飲むことができない」この創業者の哲学の元、ブドウ栽培はビオディナミに転換し、2018年にはAB認証を取得。
赤ワインは全て手摘み収穫し、3~4週間かけて自然発酵させます。柔らかい抽出を目指しており、ピジャージュの回数を少なめにしているといいます。
《2022年9月の試飲》
香りからは自然酵母と土のニュアンスを強く感じますが、ブレタノマイセスなどに由来する不潔な臭いは一切感じません。価格に見合わない複雑で奥行きのある香りです。
口当たりは素晴らしく柔らかでしなやか。旨味を感じる滋味深いイメージです。
「メルキュレに5000円オーバー!?」と抵抗を感じるかもしれませんが、コート・ドールのワインの値上がりに比べたらかわいいもの。特別なワイン会用というより、ちょっといい子だった日の自分へのご褒美としてちょうどいい価格、それ以上の味わいと言えるでしょう。
Mercurey 1er En Sazenay Genot Boulanger