2020年から流行を始めたコロナウイルスは、社会的に大きなダメージを与えました。その一方で、「コロナの流行ゆえに美味しいワインが安く飲める」という事例もあります。これもその一つ。
2016年のシャルドネというと、日本のワイン愛好家からすると「お!ちょっと飲み頃になってるんじゃない?美味しそうじゃん!」といったイメージでしょう。でも若いワインのフレッシュな果実味を好むアメリカの人からすると、「売れ残ったんじゃない?」という評価なのだとか。実際にコロナで上手くさばけなかったからこそのちょい熟ヴィンテージなのでしょう。
それもあって定価2750円のワインが少し割安な価格で入荷しています。この点だけはコロナに感謝するところかもしれません。
《生産者について》
「ガーネット」のブランドは、かつて「セインツベリー」というワイナリーのセカンドブランドとしてスタートしました。後にリーズナブルなワインをプロデュースするブロンコグループの傘下に入っており、現在はセインツベリーとは無関係です。
元々のコンセプトを引き継ぐ形で、複数の契約畑からブドウを調達して多くの人に「ウケル」味わいのワインをつくっています。
《テイスティングノート》
若い樽熟成のシャルドネは、「フルーツの果実香+樽香」というイメージですが、それがリリース4、5年もするとかなり溶け込んでいます。混ざり合って一つの複雑でほのかに甘い香りになっており、なかなか文字で表現することはできません。口に含んでも1000円台のワインとは思えない口当たりの厚みがあり、余韻も長め。しっかりキレのいい酸味があるからこそ、そしてスクリューキャップだからこそ、このいい状態がキープできていたのでしょう。
Garnet Chardonnay Monterey