《生産者について》
アルタ・マリア・ヴィンヤードは、オーナーのジェームズ・オンティヴェロスの祖先が、開拓者としてこの地にやってきた日が聖マリアの日であったことから名付けられました。オー・ボン・クリマやシネ・クア・ノンにブドウを提供する銘醸畑、ビエン・ナシード・ヴィンヤードに隣接しています。
大学の友人で会ったポール・ウィルキンズをワインメーカーに迎え、ワイナリーを開設したのが2004年。サンタ・マリア・ヴァレーの素晴らしいテロワールを表現することを目指したワインづくりをしています。
《このワインについて》
2020年ごろ、このアルタ・マリア・ヴィンヤードのピノ・ノワール2011年が非常にヒットしました。もともとの定価が5500円ながら、本国からすると「売れ残りのワイン」扱いなため半額でリリースされたからです。2000円台の熟成ピノ・ノワールとして非常に人気を博しました。
それから3年、ヴィンテージが10年もスキップして2021年ヴィンテージが入荷しました。以前は完全に全房発酵だったものが、今回は15%のみの全房発酵。新樽比率も15%と、スペック的には似ている別物と考えた方がよさそうです。
とはいえ3年前から考えるとずいぶんワインの価格があがりました。改めて「3000円以下のピノ・ノワール」として評価しても、十分に優秀と言えます。
《テイスティングノート》
赤系ベリーの香りに、全房発酵由来の茎からくる爽やかな風味を感じます。口に含んだ時に果実味は舌の中心にしっかり留まる印象で、余韻には紅茶やクローヴのようなスパイス感。
安いピノ・ノワールにありがちな薄さやバランスの悪さはなく、純粋に価格以上の味わいです。
Alta Maria Pinot Noir