《このワインについて》
ジュヴレ・シャンベルタンの畑の特徴として、表土が厚いということが挙げられます。特にシャンボール・ミュジニーなどと比較すると顕著です。そのため果実味がより力強く、鉄分を感じさせるような風味が現れることもあります。
マシャール・ド・グラモンのものに関しては、ドメーヌの特徴として凝縮感のある果実味は現れるものの、あまり鉄分のニュアンスは感じません。若いうちからタンニンの強さもあまりなく、割と簡単に開いてくれます。
近頃熟成して飲みごろになったブルゴーニュワインを手に入れるのは、在庫の面でも価格の面でも難しくなっています。抜栓してすぐ美味しさを感じてもらいたいレストランにとって、この生産者のワインは重宝するはずです。
《生産者について》
1960年代まで存在していた「デュフルール」というネゴシアンが前身で、現在はアルノー・マシャール・ド・グラモン氏を当主とした家族経営です。
多くのアペラシオンを手掛けており、畑の所有面積は22ha。ロバート・パーカー氏が「ブルゴーニュの中で最も信頼できる作り手の一人」と絶賛するように、その醸造技術は最先端をいきます。
味筋として赤も白も果実味の凝縮度が高い傾向です。
白は割と強めに樽香を感じるスタイルで力強い味わい。赤ワインは味わいに密度がありながら、若いうちからあまり硬さは感じさせず、赤白ともに熟成をそれほど必要としません。ほかの生産者に比べてリリースが早めなので、ヴィンテージの特徴を見極める生産者として自分のものさしとするのもいいでしょう。
ただし輸入元向けにもほとんど情報を出さない生産者で、キュヴェごとの詳しい情報はあまりありません。
Gevrey Chambertin Pressonnier Machard de Gramont