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ソアーヴェとは スッキリ爽やかで晩酌にピッタリな辛口白ワインのおすすめはこれ!

2022年8月20日

 
 
日ごろからワインを嗜む方なら、一度は目にし耳にしたことがあるであろう「Soave(ソアーヴェ)」。
飲んだことのない方も、飲んだはずだけどピンとこない方も、暑い夏にもう一度飲めば印象が変わるかも!
ソアーヴェにはこの時期にピッタリな魅力があります!
「そもそもソアーヴェってなんなの?」というところから味わいのバリエーションまで、詳しくご紹介します。
 
 

ソアーヴェ バイ・ザ・グラス キャンペーン開催中!

 
街のイタリアンレストランやワインバーなどで、こんなポスターを目にしたことはありませんか?
 
 
これはソロイタリアという協会主催のSOAVE By the Glassキャンペーンのポスターです。
7月15日~8月31日まで全国のイタリアンの飲食店を中心に、たくさんのソアーヴェがグラスで楽しめます!
夏によく冷えたソアーヴェがうまい!うちのお料理と楽しんでもらいたい!
プロもそう思うからこそ、夏にソアーヴェをお勧めするんです。キャンペーンに参加しているお店は350店舗以上!下記のリンクから、あなたの住む町のお店が見つかるかも!?
 
 

ソアーヴェとは

清涼感のある酸味と爽やかな風味のワイン
 
 
それが多くの人が持っているソアーヴェのイメージです。「ソアヴェ」と表記されることもあります。
「イタリアの白ワインといえば・・・」という問いにまず名前が挙がるほどメジャーなワイン。決して高級ワインというわけではなく、多くの人が日常的に楽しんでいます
もちろん、ソアーヴェの中にもいろいろなタイプがあります。
上記のようなスッキリ爽やかなタイプを典型として、飲みごたえがありコクを感じるタイプ。それから実は甘口もあるんです。
まずは夏にピッタリの基本となるソアーヴェからご紹介します。
 
 

ソアーヴェの定義とは

スッキリ辛口なだけじゃないというソアーヴェ。ではどんなワインを「ソアーヴェ」と呼ぶのでしょうか。
ソアーヴェはイタリア最大のワイン産地のひとつ、ヴェネト州の西部ヴェローナ県で造られます。既に古代ローマ時代から高品質のワインとして評判でしたが、中世になり、ブドウ栽培がより盛んになったといわれています。
ソアーヴェに使用される主なブドウ品種はガルガネガ。ギリシャが起源とも言われています。ガルガネガが70%以上に、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ、ピノ・ビアンコやシャルドネなどを30%までブレンドして造られています。
 
 
比較的ガルガネガ100%でつくるものが多いのですが、トレッビアーノのブレンドによってハーブ香が強調され少しアロマティックに感じるソアーヴェがこちら。
 
 

「ガルガネガ」はどんなブドウ品種?

 
イタリアのヴェネト州を代表する白ブドウ品種。フレッシュなブドウの果実味と爽やかな風味が特徴
よく耳にする味わいのコメントに感じますが、実は品種自体の味わいはそれほど強くありません。だからこそ造り方やワイナリー、土壌の特徴が味わいに反映されるブドウ品種なのです。
 
 
土壌の特性をワインの味わいに反映する点、そして醸造法によって大きく違ったスタイルになる点。
その点ではちょっとシャルドネに似てますね。
 
 

なぜ夏にソアーヴェ?

 
暑い季節はキンキンに冷やした白ワインがうまい!
夏にソアーヴェをおすすめする理由は次の2つです。
 
①典型的なソアーヴェはオーク樽熟成をしない、清涼感のあるスタイルだから
②夏においしいお酢を使ったさっぱり料理と相性がいいから

 

樽なしスタイルでスッキリうまい!

オーク樽で発酵・熟成を行う白ワインは、より複雑な風味を持ち、リッチな口当たりになる傾向があります。一方で明確なフルーツの風味は弱くなるといいます。そういった香りは酸化に弱く、オーク樽を通した酸素接触で無くなってしまうからです。
その点、ステンレスタンクで発酵・熟成を行えば、フルーツや花などのフレッシュな風味が強調されます。酸素の少ない環境で、温度コントロールして低温で発酵が行えるからです。
 
 
どちらが優れているというものではありません。しかしキンキンに冷やして飲むなら、後者のステンレスタンク醸造のものがベター。樽醸造のものは温度高めでないと風味が開かないからです。
暑い夏にしっかり冷やして飲むワインなら、ステンレスタンクで醸造する典型的なソアーヴェがうまい!
 
 

酢の物との相性◎

夏場は酢の物のようなお酢でさっぱりさせた料理が美味いですよね。きゅうりの酢の物、冷やし中華、南蛮漬け・・・・
実はソアーヴェが造られているヴェネト州では、郷土料理である「鯵(アジ)の南蛮漬け」と楽しまれているといいます。酸味の効いた鰺と玉ねぎの甘みがソアーヴェの酸味によく合うんです。
疲労回復や夏バテ防止などに効果のある酢の物。これら夏の食べ物をより美味しくしてくれるという点で、典型的なソアーヴェは夏にウマいワインです。
 
 
 

いつもの晩酌に飲みたい典型的ソアーヴェ2種

上記のような特徴を持つ普通のソアーヴェ。何かいいことあった時とか来客があった時みたいな特別な日ではなく、何もない平日の晩酌に飲んで欲しいワインです。
 
典型的なソアーヴェは、樽熟成したシャルドネのようにどっしり飲みごたえがあるタイプではありません。それでいてリースリングのような研ぎ澄まされたように上品な酸味ではないので、親しみやすい印象。
 
 
「今日はこのソアーヴェを飲むぞ!」と構えて飲むのではなく、「そういえばこないだ買ってたっけ。今日はこれでいーや」と気軽に冷蔵庫から出して開ける。そんな飲み方が適しているでしょう。
 
 

何もない平日に自宅で普段の夕食と合わせたい時に

 

ポイント:ステンレスタンク熟成

 
このファットリがつくる「ソアーヴェ クラッシコ ルンカリス」は、「スッキリ」「爽やか」の言葉がドンピシャに当てはまる、繊細なブドウの風味が感じられるスタンダードなソアーヴェ。清涼感のある酸味と爽やかな風味を感じ、ソーヴィニヨンブランのような青さのある香りも感じるすっきりタイプです。
爽やかな風味のあるワインなので、自宅での普段の和食や前菜のサラダなど軽やかなお料理に寄り添います。酸味をお料理のアクセントにする場合は、例えば鶏の唐揚げに絞るレモン代わりのように合わせると、楽しめます!
 
 

ポイント:ステンレスタンク熟成

 
 
「スッキリ爽やか」という点では先述の「ルンカリス」と同じで、典型的なソアーヴェの味わいと言えるのが、レ・バッティステッレがつくる「モンテセイ ソアーヴェ クラッシコ」です。「モンテセイ」は畑の名前。特徴があるとしたらやや酸味が強めで、それでいて風味がしっかり詰まっていること。このワインだけで飲み続けても、物足りなさを感じないのです。
晩酌に飲むなら、料理の余韻をキュっと引き締め、後味をさっぱりさせてくれます。ほのかなハーブ感を料理に添えて味に奥行きを出すイメージ。温度が上がってきたところで食後のワインタイムとして、まろやかな酸味になってきたところを楽しむといいでしょう。
 
2本とも「ソアーヴェ クラッシコ」として標準的な価格ながら、頭半分ほど抜きんでた美味しさです。
 
 

ソアーヴェがイマイチに感じるとしたら・・・

 
ひょっとしたら過去にソアーヴェを飲んで、「あまり特徴がなくて物足りない」と感じた方がいらっしゃるかもしれません。もしかして、冬場に味の濃い肉料理と一緒じゃありませんでしたか?こういった料理だと、一般的なスッキリソアーヴェは負けちゃうかもしれません。
 
 
だからこそ、夏に飲みなおしてみると、印象が変わるかもしれませんよ
 
 

個性派ソアーヴェが活躍するシーン2選

 
暑い夏とはいえ、みなが「キンキンに冷やした冷たい白ワイン飲みたい!」じゃないですよね。
また、みんなが夕食と一緒にお酒を飲むわけじゃない。中には食事とお酒の時間を分けているという人もいるでしょう。
飲む時のシチュエーションや気分が違えば、ピッタリのソアーヴェもそれにより変わります。
 
 

夏はむしろ寒いんだけど・・・飲みごたえも欲しいあなたに

 
夏のオフィスはクーラーが効いています。
男性の多い職場だと、女性の方には寒すぎるってこともあるのでは?
1日の中で暑さと寒さの両方を感じているあなたには、スッキリと飲みごたえが共存するリッチなソアーヴェをおすすめします。
 
 

ポイント:10%~15%を遅摘みブドウと短期間(1カ月)の陰干しブドウを使用

 
フレッシュで爽やかな風味の中に、遅摘みと陰干しブドウから由来する厚みのあるコクが余韻として長く感じられるソアーヴェ。それが「ソアーヴェ ダニエリ」です。最初は、キレイな酸味と程よい苦味が感じられますが、余韻にコクとほんのりブドウの果実味が感じられます。
夏場に室内にいると手先や足先が冷たい…そんな冷え性の方にブドウの果実味やコクからくる暖かさを感じながら飲んでもらいたい、そんなワインです。
 
 

ワインタイムは食事とは別、ゆっくり時間をかけて飲みたいあなたに

 
ワインは料理と合わせないといけない、なんて決まりはありません。ワインだけで飲んでもOK!
例えば食事の時はお酒飲まないかビールで済ませて、食後にテレビを見ながらゆっくり飲みたい。そんなあなたには、キンキンに冷やしても温度を上げても美味いこの「レチョート ディ ソアーヴェ」がおすすめです!
 

ポイント:陰干しブドウによる濃厚な甘味

 
「レチョート」というのは、陰干ししたブドウからつくる甘口ワイン。収穫したブドウを数か月間、風通しのいい部屋で乾燥させてレーズン状にします。そうすると糖分や風味が凝縮して、通常のソアーヴェ用ブドウよりもずっと濃厚な果汁がとれます。それからつくるワインは、発酵で糖分を使い切れないので甘口ワインとなるのです。
 
甘口タイプのワインは味わいが濃厚。なので普段の晩酌には味が強すぎて、合わせるとワインの味しか感じなくなっちゃいます。
ワインがデザートの変わりになるので、むしろワイン単体で楽しんでみてください。
 
 
凝縮した甘味を持ちながらも、透明感もある味わいです。冷蔵庫から出したてなら、思いのほかスッキリと感じるでしょう。
テレビを見ながら時間をかけて飲めば、次第に温度が上がっていって、よりまろやかで芳醇な味わいに。
最後は味変としてバニラアイスにかけて食べるのも美味しいです。
 
 
時間をかけて、温度変化による楽しみも甘口のソアーヴェの面白みの一つです!
 
 

次の夏が待ち遠しくなる「夏ソアーヴェ!」

 
暑い夏はキンキンに冷やしたソアーヴェが美味い!
その訳は、樽熟成をしていない爽やかな味わいと、夏に美味しい酢の物などのさっぱり料理と相性がいいから。
ソアーヴェを飲んだことのない方もピンとこない方も、この夏にソアーヴェを一度お試し下さい。きっと今までと印象が変わるでしょう!
 
 
ソアーヴェ飲むなら、やっぱり暑い夏だよね。次のシーズンが待ち遠しいなぁ
そんな風にあなたを虜としてくれるでしょう。





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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