チャコリについて、より詳しく

チャコリの産地について

チャコリってどんなワイン?

フランスとスペインの国境をまたぐようにして広がるバスク地方。 その中でもスペイン側バスクの海側地方で作られる特産ワインがチャコリです。 オンダラビ・スリという地ブドウを用いた白ワインが主体ですが、少量ロゼや赤もあります。

バスク地方ってどんなところ?


(Wikipediaより引用)

〇フランス側 バスク
〇スペイン側 山バスク
〇スペイン側 海バスク ←ここでチャコリが作られる

バスク地方の中心は北西に位置するビスカイア県にあるビルバオ。
ビルバオを中心とした都市圏は100万人の人口を抱え、これはスペインで第5位に当たります。

ビルバオは19世紀から20世紀初頭にかけて工業都市として発展しました。
しかし1940年前後の内戦とそこから続く政情不安によって、1980年代にかけて衰退していきます。

しかし1990年代に入ってから急速に変化を遂げます。
インフラへの投資を行い、芸術とサービスの街となったのです。
その象徴と言えるのが、ビルバオ・グッゲンハイム美術館です。



このビルバオと並ぶ観光地が、東側ギプスコア県に位置する都市サン・セバスティアン。 ビスケー湾に面した大変風光明媚なところです。



サン・セバスチャンは美食の街として有名。
ミシュラン3つ星レストランを始めとした有名レストラン。
そして多くの観光客を迎えるスペインバル。

チャコリはその両方で楽しまれています。

エスカンシア スペインの文化

スペインのバル文化ってどんなもの?

スペインのバルとは、喫茶店と居酒屋と食堂とコンビニエンスストアが一緒になったようなもの。



バルでお酒を飲みながら、ピンチョスやタパス(小皿料理)を楽しむ。
ピンチョス(=つまようじ)とは、パンの上に様々な具材を乗せて、つまんで食べられる軽いおつまみ。

街の至る所にあるバルをはしごするのが、バスク地方ならではの楽しみ方。

チャコリの特徴的な提供法 エスカンシアって何?

エスカンシアとは、チャコリを注ぐ際に高いところから底の平たいグラスに注ぐこと。 とあるバルがパフォーマンスとして始めたところ、その物珍しさから人気に火が付いたそうです。



その目的は、酸が強いものが多いチャコリを、空気を含ませることでまろやかな口当たりにするため。

家で飲むときもエスカンシアした方がいいの?

絶対にこぼれるのでおすすめしません。

もともと酸っぱすぎるチャコリを飲みやすくするために始めたもの。
バスクでもエスカンシアをするのはほとんどバルでのみ。
レストランではまずやらないそうです。
栽培・醸造技術が進歩して、そのまま美味しいチャコリが作れるようになった今、エスカンシアによって劇的に美味しくなることは少ないでしょう。
むしろなるべくエスカンシアしないでくれと言う生産者も多いのだとか。

でも、バスクの雰囲気を味わうべく、1杯分だけやってみては?流し台の上で。

どうしてチャコリってあまり見かけないの?

生産量がそもそも少なく、さらに大部分が地元消費されてしまうからです。

チャコリの栽培面積はわずか900ha程度。
これは新世界の大規模生産者1社にすら及ばないこともあります。

その理由は、チャコリは19世紀の終わりにフィロキセラ(ブドウの根に住み着き枯らしてしまう害虫)によってほとんど絶滅してしまったから。
近年その生産量は増えてきたものの、依然としてスペインワイン全体の0.1%以下の量なのです。

その少ない生産量を、バルやレストランで地元の人や観光客が飲んでしまいます。
輸出されるのは10%以下。

近年ようやく日本にも紹介されるようになってきたのです。

チャコリの楽しみ方

チャコリにも種類がある?

チャコリはその生産地によって3つに分けられます。


●ゲタリアコ・チャコリーナ
 サン・セバスチャンを含む地域で、3つのうちでは最大。
 爽やかな微発泡のチャコリが伝統。
  チャコリに欠かせない品種であるオンダラビ・スリ。その発祥の地と言われるオンダリビアの街はここにあります。
<<ゲタリアコのチャコリ>>

●ビスカイコ・チャコリーナ
 3つのチャコリの中で、生産者数が一番多い。
 都市ビルバオを含む。
 沿岸部だけでなく内陸部にも畑があり、バランスのいいタイプが多い。
<<ビスカイコのチャコリ>>

●アラバコ・チャコリーナ
 最後に認定されたチャコリの産地。
 まだ生産者の数も少ない。
 山間の畑で作られるチャコリは、厚みのあるタイプになる。

チャコリはどんな料理と楽しむといい?

魚介料理全般におすすめです。
暖かい料理に合わせるときは、あまり冷やしすぎないのがポイント。
冷蔵庫から出してしばらく、10℃?12℃がおすすめです。

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白ミディアムボディ辛口


ワインスペック

生産地スペイン > バスク > アラバ
ワイナリーアストビサ
原語表記Arabako Txakoli Pil-Pil Astobiza
ブドウ品種オンダラビ・スリ 80% 、 オンダラビ・スリ・セラティエ 20%
醸造・熟成ステンレスタンク発酵・熟成
おすすめ料理和食全般、炭火焼きの魚介、エダムやゴーダチーズ
飲みごろ温度7 - 10℃
おすすめグラス白ワイングラス
ボトルサイズ750ml
栓のタイプコルク
JANコード8437009803059
インポーターいろはわいん

《アラバのチャコリについて》
スペインのバスク地方でつくられる「チャコリ」。スッキリ爽やかで海のミネラルを感じる白ワインが基本ですが、生産地区ごとに微妙な差があります。
海側のビスカイアやゲタリアと違って、アストビサのあるアラバコは内陸部のチャコリ生産地。ワイナリーはまだ8軒しかありませんが(2020年初頭時点)海からの影響と内陸気候の影響両方を受けるブドウ栽培に適した環境です。ほかの2地域に比べて、力強くコクのあるチャコリになる傾向にあります。

《生産者について》
アストビサは現在7ha弱の畑を所有。ブドウがしっかり成熟するよう、収穫量を制限。法律的には1haあたり13000kgの収穫が許可されるところ、6000ha以下に抑えています。栽培はオーガニックに近く、なるべく環境にダメージを与えないよう工夫しています。年産量9万本のうち約30%が輸出されています。
通常のワインだけでなく、ヴェルモットやジンをつくるなど、挑戦的なワイナリーです。

《このワインについて》
この「ピルピル」というワインは日本限定。日本で広まった「チャコリといえば微発泡ワイン」というイメージにあわせて、輸入元が依頼してつくってもらっているそうです。ラベルはバスクでかつて盛んだったクジラ漁からインスピレーションをもらったそうです。

《テイスティングノート》
梨やリンゴ、グレープフルーツなどの熟したフルーツの香りに、フェンネルのようなハーブのニュアンスも混ざります。わずかな泡感とあわせて酸味は生き生きとフレッシュなイメージ。アラバのチャコリとしてはコクは控えめで、ついゴクゴクと飲んでしまうでしょう。

Arabako Txakoli Pil-Pil Astobiza

YouTubeでも紹介しております

【ポップなエチケットはかつてのクジラ漁から】 アラバコ チャコリ ピルピル 2023 アストビサ

商品番号 61004364
  • 白ワイン
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