《カベルネ・ドルサについて》
「カベルネ」とつくとおり、以前はカベルネ・ソーヴィニヨンの交配品種と考えられていましたが、後にDNA分析によって否定。
正しくはレンベルガー(ブラウフレンキッシュ)とドルンフェルダーという、共にドイツの土着品種を交配させたものです。寒さに強く、同一の環境で育てた場合にはシュペートブルグンダーやドルンフェルダーよりエキス分が多くなるそうです。簡単に言うと濃いワインをつくりやすい。
このワインは一部新樽を使いながら18か月熟成されていることで、カベルネ・ドルサの力強さとインパクトをよく表しています。
《テイスティングノート》
色合いは濃厚で、大粒のよく熟したベリー、ブラックベリーやストロベリーなどの様々なフルーツを感じます。それだけでなく、ナツメグやクローヴに似ているんだけどちょっと違う、何とも言えない野性的な風味も。しっかり辛口で酸度はそれなりに高く、でも上品というより力強いという表現の方が当てはまる、不思議な味わいです。
お家にワイン好きが飲みに来た際これを出せば、彼・もしくは彼女の頭に盛大に「?」マークが浮かぶことでしょう。
《生産者について》
ベルンハルト・コッホはファルツに拠点を置く家族経営のワイナリーで、近年「ヴィヌム」や「ゴーミヨ」などの評価本で高評価を得るようになった大注目の生産者です。そんなコッホの醸造を務めるのはなんと兵庫出身の日本人女性である坂田千恵さん。「ブルゴーニュのピノが好きで、それに近づけたい」と語る彼女の活躍で、醸造所のあるファルツ地方でも特にシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の評価はトップクラスです。
Cabernet Dorsa Trocken Bernhard Koch