《ナパ・ヴァレーの歴史を象徴する建物》
ファー・ニエンテはジョン・ベンソンによって1885年に設立されました。その建物はハムデン・マッキンタイアによって設計されたもので、なんとこの時代にグラヴィティーシステムが採用されていました。建物の上層にブドウを運び入れ、発酵、熟成と段階を経るにつれ下の階層で行います。重力に従ってワインが次のタンクや樽に移るので、ポンプを使わなくていい。ワインに優しい設計として、資金に余裕のあるワイナリーで積極的に取り入れられている建築法です。
禁酒法時代には営業を停止し荒廃してしまいましたが、1979年にギル・ニッケルがこの建物と土地を購入。修復工事を行ったことでその美しさを取り戻し、アメリカの国家歴史登録財に指定されました。
「ファー・ニエンテ」という名前は、建物正面にあった石材に刻まれていた言葉で、イタリア語で「何もしない心地よさ」を表します。
《このワインについて》
ファー・ニエンテはシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンだけを手掛けています。自社畑はナパ・ヴァレーでワインづくりが始まる初期からの歴史がある最高の栽培環境。南部もクームズヴィルに位置しており、冷涼な環境のもとブドウはゆっくりと成熟します。このキュヴェに関しては、他のナパ・ヴァレー南部地域にあたる畑からブドウをブレンドします。
【パーカーポイント92点】
[ワインアドヴォケイト誌 2023年12月のレビュー]
2021年のカベルネ・ソーヴィニヨン・ナパ・ヴァレーは、熟したチェリーの豊かな香りに、杉、バニラ、ドライ・ハーブ、少し濃いめのベリーのニュアンスが加わる。フルボディでベルベットのようなテクスチャーのこのワインは、ナパ・ヴァレーのカベルネを見事に表現している。
[Joe Czerwinskiによる試飲 飲み頃予想2023-2033年]
Far Niente Cabernet Sauvignon Napa Valley