《生産者について》
「カルトワイン」という言葉は主にナパ・ヴァレーの一部の高額ワインについて使われます。「理解できないほど価格が高い」という意味とともに、「狂おしいほどの情熱をもってワインをつくっている」という意味合いも込められます。そこには生産量の少なさも関連しており、「もう少し手を抜いて、ほどほどの値段のものをたくさん造った方が儲かるのに」という意図もあるかもしれません。
その点でこのスターゲイザーはまさにカルトワイン。タスマニア島のワインで高価な部類というのもありますが、年産本数わずか1万8千本という少なさによるものです。
生産者はサマンサ・コンニュー氏。ニュージーランド出身で、もともとは大学で法律と芸術を学んでいました。ワインバーでのアルバイトがきっかけでワイン造りを目指し、オーストラリアのリンカーン大学で醸造と栽培を徹底的に学びます。
その後彼女は、オーストラリアはもちろん、オレゴンやイタリア、スペインのワイナリーで「馬車馬のように」ワイン造りに取り組み、オーストラリアワイン研究所でもキャリアを積みました。ワインコンクールの審査員も引き受け、シドニー・ロイヤル・ワインショーの議長も務めています。
そうして2012年にタスマニア島南部にブティックワイナリーを設立。3haの自社畑と2haの契約農家からワインを造ります。
【パーカーポイント94点】
[ワインアドヴォケイト 2026年3月]
2023年産のシャルドネは、タスマニア州のコール・リバー・バレーとダーウェント・バレーの両産地で栽培されたブドウから造られています。香りはナッツの風味が豊かで、黄色い桃、砕いたナッツ、肉厚なレモンのニュアンスが感じられ、乾燥ローズマリーと青リンゴの香りが魅力的なバランスを醸し出しています。口に含むと、清らかでありながら塩味を感じさせ、際立った酸味と滑らかなフェノール成分が特徴です。その風味の強さは鋭く、強烈です。酸味が、まるでダーマローラーが美容液を肌に浸透させるように、その風味を口の中にしっかりと押し込みます。トースト香とスパイシーな香りが際立ち、凝縮感があり、印象的なこのワインは、実に素晴らしい出来栄えです。
[Erin Larkinによる試飲 飲み頃予想2025 - 2039年]
Stargazer Tasmania Chardonnay