《生産者について》
チリのワイン産地は、首都サンティアゴよりも南に多く分布しています。一方、このヴィーニャ・ファレルニアがあるのはエルキ・ヴァレー。チリの北端にある産地です。緯度が低くもちろん温暖、暑くなりがちなのですが、海風の影響を受ける土地や標高の高いところに畑をつくることで、ワインづくりに最適な環境を見出しています。
ファレルニアの所有するブドウ畑は320ha。そこに100haの契約畑を加えてワインをつくります。雨がほとんど降らない環境のため、土地よりも水の方が高いといいます。
《このワインについて》
オーナーのオリヴィエ・グラモラの母、ドンナ・マリアに捧げる形でつくられるワインです。
グラモラ家は元イタリア人。それもあってか、イタリアでよくとられる「アパッシメント」という手法でつくられます。エルキ・ヴァレーの乾燥した気候を活かし、収穫を遅らせることでブドウを乾燥させ、軽く干しブドウ状になり甘味や風味を凝縮させてワインにします。これを通常のブドウを用いるものと適切にブレンドします。
品種はシラーですが、強いタンニンは感じません。口いっぱいを包み込むように広がる甘濃い果実味が、この「アパッシメント」の効果です。
《テイスティングノート》
スミレなどの濃い色の花や、黒コショウ、レーズンなどの濃厚な香り。凝縮したボディ感があり、しっとりなめらかです。
一口目からパッと美味しさを訴えてくる味わいが受けるのでしょう。大阪の中心地に数店舗を構える某ワインバーで大人気だそうです。
Donna Maria Syrah Appassimento Vina Falernia