《生産者について》
ドイツのワイン生産地で最も温暖なバーデン地域のカイザーシュトゥール。この地域で非常に品質が高いオーガニックワインの生産者として名を馳せているのがトラウトワイン醸造所です。1649年から続く家族経営のワイナリーで、現当主は二児の母でもあるアネ・クリスティン・トラウトワインさん。メオカミュゼやルフレーヴで研修経験のあるスーパーエリートでありながら、ほんわかした空気感を持つ優しい女性です。
《グラウブルグンダーについて》
ピノ・グリをドイツではグラウアーブルグンダー、もしくはグラウブルグンダー、稀にルーレンダーと呼びます。ピノ・ノワールの突然変異種の一つ。栽培上の特徴は収穫期に急激に酸度が落ちることです。そのため暖かい地域ではアルコール度数が高すぎるもったりしたワインか、早摘みによってあまり風味が発達していないスッキリしただけのワインになりがちです。
しかしトラウトワインはバーデンの冷涼な気候を活かして素晴らしいバランスに仕上げています。酸味はリースリングより低くシャルドネと同等くらい。アルコールは程よく、豊かな香りが感じられます。生育期間をしっかり長くとれるからです。
《テイスティングノート》
赤リンゴや洋なしの控え目な果実のアロマ。リンゴを丸かじりするようなフレッシュさがあり、酸味は高くありませんが、舌全体を刺激します。温度が上がってくるにつれて酸味は急激にまろやかになり、オイリーな質感を感じるようになります。
優しく包み込むような果実感がきれいに消えていきます。
Trautwein Grauburgunder