《仕入れのきっかけ》
バイヤー片山がドイツワイン上級ケナーの試験を受ける際、対策として飲むワインを探していて出会ったのがこのヨハン・ルック。一口飲んで「なんだ!?この美味しさは!」とほれ込んでしまい、スルスル飲んでしまって全く勉強にならなかったワイン。今回ようやく仕入れることができました。
《ジルヴァーナーについて》
ドイツで最も重要なブドウはリースリング。これは間違いありません。しかしここフランケン地方においては、最重要はジルヴァーナーです。
ラインヘッセンやファルツでも栽培されていますが、どちらかというと"安ブドウ"という扱い。収穫量が多いので、手ごろながぶがぶ飲むワインをつくってすぐ出荷し、資金を回転させるのが役割とされています。リースリングに比べると香りが少し地味で風味の複雑さも生まれにくく、酸味も控えめ。ありていに言って「高そうな味」のワインをつくりにくいのです。
だからこのヨハン・ルックのスタンダードクラスも、ジルヴァーナーとしてはやや高めです。しかし一口飲めば、このワインの"割高感"は吹っ飛ぶでしょう。それほどの果実感の厚みと上質な酸味、そして全体の調和を備えているのです。
この生産者は1万円クラスのジルヴァーナーもつくっています。このワインの売れ行き次第で、プレミアムクラスも仕入れたいと考えています。
《生産者について》
フランケンの中でも東側に位置するシュタイガーヴァルト。そこのイプホーフェン村に1839年に創業したのがヨハン・ルックです。いいワインをつくるには栽培が大事という当たり前を重視しており、1ヘクタールあたり7000本の密植と55hl以下の収量制限をもって、良質なブドウを生産しています。
Johann Ruck Silvaner Trocken