《リオハのクラシックとは》
リオハではもともと、アメリカンオークの大樽でワインを熟成するのが主流だったそうです。
しかしフィロキセラが猛威をふるっていた19世紀後半、ボルドーの畑が壊滅してしまって職を失った醸造家が、多数スペインに移ってきたそうです。そのときに当時は最新だったボルドーの醸造技術が持ち込まれました。その中にはフレンチオークの小樽を使った熟成も含まれました。そのころからリオハにおける醸造方法は多様化して進化していったそうです。
《生産者について》
ボデガス・ムガが設立されたのは1932年。フィロキセラの影響は収まっていたころですが、選んだのはかつての伝統的な手法でした。熟成だけでなく発酵から全てオーク樽を使用。それも自ら樽職人を雇ってワインに応じた樽をつくるところからがワインづくりだそうです。
アメリカンオークはフレンチオークに比べてヴァニリンを多く含み、より甘く芳醇な風味となるのが特徴。この「レゼルヴァ」にはその効果がよく表れています。
《テイスティングノート》
濃密なベリーの印象はそれほど前に出てこず、オーク樽に由来するトーストやヴァニラ、コーヒーなどの香ばしいニュアンスを強く感じます。スパイス香とともに舌の上に広がる風味はとても濃密で滑らか。しっかりと舌に重量感を訴えます。そのうえでタンニンや酸味も豊富なところは、カリフォルニアによくある甘濃いカベルネ・ソーヴィニヨンとの大きな違いでしょう。
Muga Reserva