《生産者について》
エマニュエル・ルジェのワインはここ3年ほどで特に高騰したものの一つ。当店での売価でもおよそ2倍くらいでしょうか。転売の市場だとさらにおかしな値段になっていることでしょう。
昔から「ブルゴーニュの神様アンリ・ジャイエの弟子」として紹介されてきたルジェですが、もはや彼を紹介するのにジャイエの名前を出す必要はないはず。それほど押しも押されぬ人気生産者となりました。
ただし2019年のこのワインは注意が必要かもしれません。バックラベルに記載のあるアルコール度数は15%。これまでにないような高さです。さらにワインアドヴォケイトのレビューには16.2%との記載もあり、味がまとまっていないので点数は控えるとあります。これまでとスタイルが違って感じる可能性もあります。
(ラベル表記のアルコール度数にはある程度誤差が許容されています。)
[ワインアドヴォケイト 2021年1月]
アルコール度数16.2%の2019年エシェゾー・グラン・クリュは、ルジェのセラーで最もオクタン価の高いワインで、私が試飲したときはそれほどまとまっておらず、クレーム・ド・カシス、プラム・プレステージ、豊かなスパイス、クリーミーな新樽のアロマをもっていた。フルボディで重厚かつ力強く、寛大でドラマチック、粉っぽいタンニンを豊富に蓄え、頭でっかちな長い余韻を持つ。私が訪問したとき、ルジェはこのワインが少し調子が悪いと感じたようで、今年の極端なプロフィールを理解するのに苦労したので、点数をつけるのは控えることにする。
[William Kelleyによる試飲]
Echezeaux Grand Cru Emmanuel Rouget