《一般的な「ソアーヴェ」との違い》
ヴェネト州の特産白ワイン「ソアーヴェ」は玉石混合のワインです。「キアンティ」にも似た話がありますが、かつて「ソアーヴェ」が有名になってよく売れたので生産エリアがどんどん拡大。品質があまり高くないものまで大量生産されるようになったのです。「スッキリ爽やか」といえば聞こえはいいですが、風味の凝縮度が低いガブ飲みワインが少なくないのも事実。
それもあって「風味の個性が強くないから、食中酒として安くて料理の邪魔をしない」ワインというのが一般論です。
その中でカ・ルガーテがつくるソアーヴェは一味も二味も違います。「ソアーヴェ」らしくない風味の凝縮感がこのスタンダードクラスから感じるのです。
《テイスティングノート》
開けたてに感じるレモンのような爽やかな香りは、徐々に熟したフルーツや花の蜜のような存在感のあるものに変化します。ソアーヴェなので酸味はやや高めなのですが、果実味の凝縮感が高いため「スッキリ」と一言では片づけられません。余韻に残る少しビターな味わいは、食事をより美味しくしてくれそう。
弱弱しさなど一切ない、満足度の高いソアーヴェです。
《生産者について》
テサリ家の家系は1900年ごろからワインの販売を始めていたそうですが、家系の歴史は1570年からあるといいます。ワイナリー名が「カ・ルガーテ」となったのは1986年。「ルガーテの丘の家」という意味です。
カ・ルガーテのワインに凝縮感があるのは、年間を通した丁寧な剪定。夏場に間引きを行い、1本の樹になる房を4~6房に絞ることで栄養を集中させます。果汁を搾るときには窒素ガスを充てんし酸化を防ぐ最新の機器を用いることで、フレッシュなフルーツ感を引き出していると言います。
イタリアで権威あるワイン誌「ガンベロ・ロッソ」では、トレ・ビッキエリを通算で22回獲得。2つ星生産者に位置づけられており、ヴェネト州の生産者としてはアレグリーニ、ピエロパンに次ぐ第3位のポジションだといいます。
Soave Classico San Michele Ca'Rugate