《珍しい熟成プーリアワイン》
南イタリアの中でも、「安くて濃い赤ワインの産地」として人気が高いのがプーリア州です。プリミティーヴォやネグロアマーロでつくるワインには、プルーンなどの熟したベリーの濃厚な果実味があり、渋味はごくわずか。1口目からボリューム感を感じる味わいに人気が集まるのでしょう。
2000円前後の低価格帯が中心なだけあり、あまり熟成させて飲まれることはありません。
その常識を覆すようなワインがこちら。
若いうちには主張の強かった甘濃い果実味が、熟成の年月によりほどよくそぎ落とされています。だからこそこのワインが固有に持つ香ばしい熟成香が際立って感じられます。
《このワインについて》
「コペルティーノ」というのは、この地のマイナーなDOC。プーリア州のブランドワインの一つです。
タンニンは多いけど色があまり濃くならないネグロアマーロ。タンニンは少ないけど色の濃いモンテプルチャーノ。この2品種をブレンドすることで、この地でメジャーな「サリーチェ・サレンティーノ」より骨格のしっかりしたワインが出来上がるといいます。だからこそ、7年熟成した今、ちょうど美味しいのでしょう。
《生産者について》
ロッカ・デイ・モリの創業は1870年!かなりの老舗であり、イタリア歴史認定協会がその由縁を保証しているといいます。
ブドウの栽培においては、「アルベレッロ・プリエーゼ」というやや特殊な手法をとっています。ブドウに直射日光が当たらないように葉を茂らせることで、ブドウの日焼けが防げます。地面からの反射熱で、ブドウがゆっくりと成熟するそうです。
Copertino Rosso Rocca dei Mori