《生産者について》
ドイツきっての銘醸地ラインガウにて、辛口ワインをつくることに命を懸けるゲオルク・ブロイヤー。
訳あってVDP(ドイツ・プレディカーツワイン生産者協会)を脱退してしまったため、そこが定める特級畑にあたるGG(グローセス・ゲヴェックス)を名乗ることはできませんが、その品質はまぎれもなく特級クラスです。
《ベルク・シュロスベルクについて》
ブロイヤーの持ち味は、なんといってもリースリング100%から作られる力強くも繊細な辛口の白ワイン。それはラインガウの粘板岩地質と、ライン川の照り返しを浴びる斜面の畑によって生み出されます。
辛口リースリングとしては、アルザスやヴァッハウにも素晴らしい高級品がたくさんあります。しかしその多くはアルコールが14%に迫るどっしりとしたもの。ブロイヤーは辛口リースリングを12%前後に抑えており、軽やかさが魅力です。辛口リースリングほぼ専門の生産者としては、ドイツでトップクラスの評価を受けます。
このベルク・シュロスベルクは日本語に訳すなら「山・城山」。最大傾斜60%というとてつもない急斜面の畑なので、緯度の高いドイツにて効率的に日照を浴びることができます。
ブロイヤーのフラッグシップワインにして、毎年エチケットが変わるアートラベルです。2021年はおそらく初めて、シュロスベルクの城が精密に描かれました。
【パーカーポイント97点】
[ワインアドヴォケイト誌 2022年8月のレビュー]
私が試飲する5日前にボトリングされた2021年ベルク・シュロスベルクは、非常にクリアでピュア、フレッシュで石のようなブーケを持ち、ノーズには葉やレモンのようなニュアンスがある。エレガントでフレッシュ、ジューシーでありながらピュアで緊張感のある味わいは、禁欲的だが濃密で力強く、非常にサスティナブルで緊張感のあるベルク・シュロスベルクで、繊細なタンニンと長く力強く、グリップの効いた骨太でドライなフィニッシュがあり、再びレモンのようなノートと砕いた粘板岩や石英岩のノートが現れる。クラシックで、この時代ではなく、地球温暖化以前のワイン。
[Stephan Reinhardtによる試飲 飲み頃予想2026-2050年]
Georg Breuer Berg Schlossberg Riesling