《ヴーヴ・クリコにブドウを提供》
ビュルロ・ナエのシャンパンに知名度はありません。それもそのはず。ワイナリーの持つ畑のブドウのうち80%はヴーヴ・クリコに売却されるからです。
ヴーヴ・クリコといえばあの黄色いエチケットが特徴的な、超有名シャンパン。しかしスタンダードクラスで7000円程度の『イエローラベル』には、おそらくビュルロ・ナエのブドウはほぼ使われていないでしょう。グラン・クリュの畑のブドウはもっと高価なシャンパン、2万円くらいの『ラ・グランダム』などに使われているはずです。
《生産者について》
ビュルロ・ナエはグラン・クリュのヴェルジィ村に5haの畑を所有しています。ヴーヴ・クリコに売却しない、20%のいいところだけをつかって自社のワインをつくります。なにせブドウは1kgあたりいくらで販売するのですから。
焼き立てのトーストの香りが漂う、やわらかい口当たりのシャンパーニュ。ピノ・ノワールの旨味を引き出すことが上手な印象です。「キュンとエレガント」というよりは「じわっと広がるうまみ」系の味わいです。
ワインづくりの技術は圧倒的にヴーヴ・クリコが上でしょうから、優雅な香りの気品ではやはり劣ります。しかしブドウのクオリティーの高さゆえに雑味のなさは断然素晴らしく、余韻はずっと長く続きます。
プロモーションにお金を使わないゆえのコストパフォーマンス。知る人ぞ知る旨安シャンパンです。
Grand Cru Brut Grande Reserve Burlot Nahe