《2020年ヴィンテージについて》
このヴィンテージのいろいろなワインを試飲して感じるのは、熟成を必要とはしないこと。もうすでに開いており十分楽しめることです。さすがに特級畑はまだ早いでしょうが、シャルロパン・パリゾは比較的若いうちから楽しみやすい味筋。1級のこのワインは今からでもその豪華な風味を感じさせてくれるでしょう。もちろん今飲まなくても熟成ポテンシャルは平年並みにはあるように感じます。軽く10年忘れていても問題ないはずです。
持ち寄りのワイン会や友人を招待しての飲み会などでは、とっておきのワインを用意したい。そのために今飲んでも飲まなくてもいい高級ワイン、ストックしておくと安心でしょう。
《生産者について》
フィリップ・シャルロパンはいまでこそブルゴーニュを代表する生産者の一人として知れ渡っていますが、彼がドメーヌを引き継ぎ自らのワインを作り始めた1976年の時点では、その畑はわずか1.5haでした。当初こそ濃く抽出したあまりテロワールを感じないスタイルでしたが、神様アンリ・ジャイエとの邂逅を経て、テロワールを表現するスタイルに転換。その大きな変化の節目が、1997年だといわれています。
それ以降のシャルロパンの評判は非常に高く、ドメーヌも拡大。現在では25haと比較的広い畑から、35ものアペラシオンのワインを手掛けます。
彼の味筋は比較的華やか。『シャルロパンのスタイル』とも呼ばれるゴージャスな雰囲気があり、ファンの多い生産者です。
《このワインについて》
1級ベレールのⅠはルショット・シャンベルタンの南、クロ・ド・ベーズの真上。標高が高く、白っぽい泥灰質の薄い表土を持ち、ワインの味わいとしては酸が強くエレガントなのが特徴です。平均樹齢は35年ほど。
Gevrey Chambertin 1er Bel Air Philippe Charlopin Parizot