《生産者について》
プレスキールがあるサンタ・マリア・ヴァレーは、カリフォルニアで有数の冷涼産地です。カリフォルニアの産地では南部にありながら、太平洋からの冷たい風がダイレクトに流れ込む地形のおかげです。日照量は十分にありながらも、昼夜の寒暖差が非常に大きく、ブドウはゆっくりと成熟します。年間降水量が300mm台と乾燥した厳しい環境ゆえ、樹は小粒で風味の詰まったブドウを実らせます。
そんな環境でプレスキールは、定番のピノ・ノワールやシャルドネに加え、ソーヴィニヨン・ブラン、シラー、そしてネッビオーロやガメイ、アリゴテなど幅広く栽培しています。
醸造責任者のディーター・クロネー氏は南アフリカ出身。マスター・オブ・ワインのリチャード・カーショウ氏のもとで経験を積み、フランスで修業した後にカリフォルニアに渡りました。2015年からはブルゴーニュのデュジャック当主ジェレミー・セイス氏がコンサルタントとして加わり、さらに品質に磨きがかかっています。
サンタ・バーバラで造られる多くのワインの中で、ピノ・ノワールとシャルドネに関して特徴を述べるなら、比較的細身で上品なもの。新樽の使用比率は低く、過剰な介入を避けた醸造。そしてアルコール度数はやや低めです。
《このワインについて》
プレスキールのラインナップの中で、個人的にバランス感が特に気に入ったのがこのピノ・ノワールです。
サンタ・バーバラには美味しいピノ・ノワールがたくさんあります。その中でプレスキールが品質で飛びぬけているかというと、そこまでは言いません。ただ、このエントリークラスのバランスはなかなかない。やや早摘みしたような低めのアルコールと、上級でないからこその凝縮度の低さ。そのため「薄旨」と表現したくなるような透明感があります。これが肩の力を抜いて飲めるような気軽さがあって心地いいんです。それでいてこの地域としては、値段が比較的手頃です。
パーティー向けではない、一人で1本飲み切るタイプの味わいです。
Presqu'ile Santa Barbara County Pinot Noir