《生産者について》
シャルドネとピノ・ノワールの栽培においては、カリフォルニアの『老舗』のひとつ。それがマウント・エデン・ヴィンヤーズです。
その名のとおりエデン山の山頂付近、600m前後の高いところにある畑とワイナリーで、サンフランシスコから南へすぐの立地。そこに1945年に設立されました。
1972年に現オーナーのジェフリー・パーターソンが購入して以来この名前に。
同じデザインでリリースされる「ドメーヌ・エデン」ブランドは、2007年に購入した近くのワイナリーからつくるもので、少しリーズナブルです。
その味筋はフランスワインを強く意識したようなクラシックなもの。酸味は高めで樽香をしっかりと効かせますが、風味に甘いニュアンスは控えめ。パリっと引き締まった立体感のある味筋です。老舗ワイナリーにありがちな方向性です。
《テイスティングノート》
森林やカシス、セージのような深みのある香りに、樽熟成によるヴァニラのニュアンス。しかし甘いニュアンスはかなり控えめです。言葉にすることが難しい土のような複雑な風味を持ち、味わいにしっかりと凝縮感があります。骨格のしっかりとしたタンニンは若いうちは決して「飲みやすい」という表現は当てはまりませんが、熟成によって滑らかになるでしょう。
例えば2017VTはアルコール14%、年によっては13.5%とカリフォルニアの中では控えめな度数。近年のボルドー温暖ヴィンテージよりもむしろ低いほどです。控えめでありながら背筋の伸びるような味わいは、いろいろなカベルネを飲んできた方の好みにこそはまるでしょう。
※ブドウ品種の構成はヴィンテージ変更に伴い記載と異なる可能性があります。
Mount Eden Estate Cabernet Sauvignon