《シャンパンの価格について》
ここ5年ほどでシャンパンの価格はずいぶん上がりました。
それ以前は価格競争で安くたたき売られていた、モエ・エ・シャンドンのような大手メーカーの量産銘柄。それがコロナを機に品薄となり価格が高騰、というより安売りする必要がなくなりました。物価高も手伝って、それにつられるように他の知名度の低い銘柄も軒並み値上がり。現在、メジャーどころはものがあふれて再び安売り合戦ですが、その他の銘柄は値下がりしません。
「シャンパン」というもののスタートラインが、4000円前後から5000円台半ばに移行したイメージです。
当店のラインナップにおいても、5000円台の銘柄は片手で数えられるほどではなく、終売が決まっているものもあります。「なんとか手頃なものを・・・」と探していたところ、見つけました。しかも単に安いだけでなく、味わいもなかなか優秀です。
《テイスティングノート 》
熟したリンゴや洋ナシの香りが豊かに漂います。てっきりシャルドネメインなのかと思いきや、黒ブドウ100%。適度な凝縮感のある果実味は、味わいの透明感が素晴らしく雑味はゼロ。「無理に安くつくりました」というニュアンスは皆無です。大騒ぎする美味しさではありませんが、この価格の期待値はきっちり超えてくるはずです。
《生産者について》
ヴーヴ・オリヴィエは1922年創業のレコルタン・マニピュラン。(自社畑からワインをつくるドメーヌ型の生産者)ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区に醸造所と18haの畑を所有しており、ムニエをメインに栽培しています。
「畑仕事が最も重要なポイント」と話す4代目当主サンドリーヌ・シャルパンティエ・オリヴィエ氏。その品質は周りからも信頼が厚く、あのボランジェもブドウを購入しているそうです。
Veuve Olivier Varte d’Or