《このワインについて》
ドイツに例えるならば、「ハルプトロッケン」の表記がされる程度のほのかな甘味。ハッキリとは感じるが濃密さはない程度です。
カナダワインといえばアイスワインが有名な一方で、それほど甘くないワインもつくられています。それでも「カナダらしい」「オンタリオのワインらしい」というのはこれくらいの甘味があってこそなんだとか。
カナダには「VQA」というワインの産地を保証する規格があるのですが、それには残糖度の規定もあり、甘口でないと「ナイアガラ・ペニンシュラのワイン」と認められないのだとか。それほど甘口ワインに自信があり、世界にそのイメージを発信しているのです。
《テイスティングノート》
レモンやライムの皮、蜜柑、白桃のようなフルーツの香りに、ワックスやごろごろとした石のニュアンス。やさしくみずみずしい甘味を伴って、上品な果実味が口いっぱいに広がります。低めのアルコール度数ゆえにスイスイ飲めてしまうので、数日に分けて飲みたいなら冷蔵庫にしまうタイミングが重要です。
《生産者について》
ヴァインランド・エステーツ・ワイナリーは、カナダとしては非常に歴史ある建物を所有しています。1877年ごろに建てられた木造カテドラルは観光名所。「世界のトップ20ワイナリー・レストラン 」に選ばれるほどの真の地元料理を提供します。オンタリオ湖とエリー湖の間に位置し、180エーカーのブドウ畑を所有しています。
1979年にこの建物を購入した、ドイツ/モーゼル出身のヘルマン・ヴァイス氏がリースリングを植樹。その後オーナーは移り変わり、現在はトロントの多くの名家が共同所有しているそうです。
Vineland Semi Dry Riesling