《ヴィダルについて》
ソムリエやワインエキスパートの試験勉強をする際、カナダについて必ず覚えるのが「ヴィダル」という品種。ユニ・ブランとセイベルを交配したハイブリッド品種で、耐寒性がありベド病に強い品種です。
「カナダでアイスワインに広く使われている」ということは分かっても、その香味特性はほぼ語られていないことでしょう。どんな風味か、気になりませんか?もちろんアイスワインを飲んでもいいのですが、アイスワインは高い糖度と酸度の味が強いため、品種による違いは感じにくいでしょう。なのでやや甘口で手頃なこのワインです。
《テイスティングノート》
レモンやリンゴ、パイナップルのようないろいろな熟度のフルーツの香り。まったりなめらかに甘い味わいが広がり、リースリングに比べれば酸味は控えめ。余韻に広がる何とも言葉にしにくい風味が、ハイブリッド品種ならではなのかなと予想します。
とはいえフルーティーな甘口ワインとして親しみやすさは抜群で、「ヴィダル」という品種抜きに輸入元さんの中でも特に人気のワインだと言います。
《生産者について》
コンゼルマンはナイアガラ・ペニンシュラで唯一、オンタリオ湖のすぐそばにあるワイナリー。19世紀の終わりにドイツの移民であるフリードリッヒ・コンゼルマン氏が設立しました。今日に至るまで家族経営のワイナリーとして、成功を続けています。
現在のワインメーカーはシャンタル・シルヴァーソーン氏。ナイアガラ郊外の出身で、大学にて栽培と醸造を学び、2021年にコンゼルマンのチームに加わりました。
Konzelmann Vidal Golden Vintage