《生産者について》
カベルネ・ソーヴィニヨンの生産者として有名な「スターレーン・ヴィンヤード」。そこと同じサンタ・バーバラにありながらより西に位置し、ブルゴーニュ品種に向いた冷涼気候にも畑を所有しており、そこは「ディアバーグ」というブランドでリリースしています。
かつてはサンタ・マリア・ヴァレーに畑を持っていたのですが、そこは手放して2019年ヴィンテージからサンタ・リタ・ヒルズの別の自社畑がリリースとなりました。その理由はブドウの樹齢。冷涼でしかもかなり乾燥しているサンタ・マリア・ヴァレーの環境では、ブドウが長く生きられず20-30年ほどで枯れてしまうからです。
それでもヴィンテージが変われば別物かというと全くそんなことはなく、しっかり涼やかさを感じる美しい酸味を備えたスタイル。果実の明るさを持ちつつ上品です。
《テイスティングノート》
ラズベリーやクランベリーのようなフレッシュな赤いフルーツのアロマに、マッシュルームや茶色いスパイスのニュアンス。甘い印象はアルコール度数の割に控えめで、繊細なタンニンとともによく伸びる酸味が口いっぱいに広がります。透き通るような透明感のある味わいに、サンタ・バーバラの冷涼気候と醸造家タイラー・トーマス氏の基本に忠実なワインづくりを感じます。
Dierberg Pinot Noir Santa Rita Hills