《テイスティングノート》
「カリフォルニアのピノ・ノワールには、豊かな日照ゆえのフルーツ感がある」そう思ってこのワインの香りをかぐと、良くも悪くも裏切られるでしょう。
イチゴやクランベリーなどのフルーツのアロマもありますが、それを覆うように土や森の下草のような閉じ気味の香りがあります。色も淡くその印象通りの軽い口当たり。じわっとうま味をともなった味わいがスムースに流れ、上品な酸味で締めくくられます。
イメージとしてはドイツのファルツ産が近いでしょうか。日陰を思わせるような陰キャな雰囲気を持つ、出所不詳の不思議なワインです。でもそれがうまいんです。
《生産者について》
ユニオン・サクレは、フランス出身のWSET認定醸造家ザビエル・アルノーダンと、独学でデザインを学んだミシガン州出身のフィリップ・ムジーが、カリフォルニアのセントラル・コーストで出会い、共同で立ち上げたワイナリーです。彼らは主にアルザス地方のリースリングを中心とした単一畑・単一種のワインを生産しています。
アルノーダンは、フランスで醸造学を学んだ後、セントラル・コーストのサン・リージュで経験を積みました。ムジーとは友人を介して知り合い、ワイン造りの夢を共有する仲になりました。1年後、ムジーからの提案でユニオン・サクレを設立しました。
ムジーがビジネス全般を担当し、アルノーダンが醸造を担当しています。彼らはリースリングやゲヴェルツトラミネール、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨンなど多様な品種を生産。アルノーダンは酸味と果実味のバランスを重視し、軽快な味わいのワインを造ることを得意としています。
アルノーダンの技術と多才さに対するムジーの信頼は厚く、彼の完璧な仕事ぶりは多くの人々に尊敬されています。彼らの真摯な姿勢はワイン造りに反映されており、その情熱はワインに表れています。
Union Sacre Wines Pinot Noir