《生産者について》
ピエール・ジラルダンはヴァンサン・ジラルダンの息子。ジラルダン家の13代目としてヴァンサンの後を引き継いだのですが、そのまま継承したわけではありません。
ヴァンサンは健康面での理由で、2011年にワイナリーを売却。醸造家をつとめていた「エリック・ジェルマン」氏を中心に新しいオーナーのもと、ワインづくりをつづけています。なので今も「ヴァンサン・ジラルダン」名義のワインがあります。
ヴァンサンはワイナリー売却の際にムルソー、ピュリニー、ボーヌなどにある特にいい畑は手放しませんでした。ピエールはその4.5haの最良の自社畑と、父が結んだ契約畑のブドウを受け継いでワイナリーをスタートしたのです。
幼少から醸造所で育ったピエールには、ファーストヴィンテージをリリースした21歳の時点で、明確なヴィジョンが備わっていました。
ヴァンサン・ジラルダンはどちらかというと樽香をハッキリ感じる濃厚なスタイルでした。それに対しピエールはフレッシュさとピュアさを強調する傾向。例えばオーク樽は一般的な228Lのものではなく456Lのサイズをつかいます。新樽の風味が出過ぎないようにするためです。
そうして出来上がるワインは、「注目の新星と言われる若手生産者」っぽいスタイルのワイン。上品な仕上がりで、キュヴェごとの違いがしっかり表現されたワインです。偉大な父の名前に恥じることのない結果をいきなり出すところに、サラブレットの由縁を感じます。
《このワインに関する輸入元情報》
4区画のブレンド。樹齢40年以上。複雑な柑橘類のアロマが豊かに広がる。味わいははっきりとしたテクスチャーに豊満な果実感が長く余韻に残る。
Meursault Eclat de Calcaire Pierre Girardin