《生産者について》
ベラ・ユニオンは2012年設立と決して歴史のある生産者ではありません。しかし設立者はどちらもナパ・ヴァレーにおいて超大御所ワイナリー。それゆえの安心感・安定感は抜群です。
設立者の片方である「ファー・ニエンテ」は、もともと1885年とかなり初期に設立されました。一度は荒廃していましたが1979年にギル・ニッケルが建物と土地を購入したことにより復活。上品で引き締まったワインをつくります。
もう片方である「ニッケル&ニッケル」は、そのギル・ニッケルが中心となり1997年に設立。「1つのブドウ品種、1つの畑」をコンセプトに、単一品種・単一畑のワインをつくります。
ともに日本での価格で3万円前後の高級ワインをつくる生産者。その醸造チームが「ナパ・ヴァレー各地の畑から、この生産地全体の特徴を表現するワインを」とつくるのが、このベラ・ユニオンです。
《テイスティングノート》
ブレンドの中心は、ラザフォードにあるカベルネ・ソーヴィニヨンの畑。水はけの良いローム層の土壌がこのワインの香り高さにつながっているのでしょう。
チェリーやアニス、ベーキングスパイス、コーラのような複雑で豊かなアロマ。果実味の凝縮感は高く前面に出ているのですが、甘味は抑制的で緊張感があります。カカオパウダーのように細かなタンニンと香ばしさで、ゆっくりと余韻が消えていきます。
Bella Union Cabernet Sauvignon Napa Valley