《このワインについて》
世界的に有名なフーバー醸造所にあって、知る人ぞ知る「マルターラー」というワインがあったのをご存知でしょうか。ワインアドヴォケイトに一度も登場したことがありません。ラベルもボトルも特殊で一目で「フーバーのワイン」とは全く想像つかない。でも確かにフーバーの作品です。
「フライザマー」というバーデンの土着品種とヴァイサーブルグンダーをブレンドし新樽熟成。高級シャルドネを飲んでいるような香りのボリューム感。熟成すれば紅茶のようなニュアンスが現れることもある不思議なワインでした。
「でした」というのがもうつくられていないから。フライザマーは栽培が難しく、現当主のユリアン氏の手に負えなかったのだとか。2016年ヴィンテージを最後に生産終了し、フライザマーはシャルドネに植え替えられてしまいました。
今回いくつか蔵出しの在庫を放出。バックヴィンテージが入荷しましたがそれぞれかなりの少量です。そしてこれが最後のマルターラーになるかもしれません。
フーバーファンのみなさま、ユリアンとはまた違った良さを持つベルンハルト氏のワインを確保しておいては?
《生産者について》
ベルンハルト・フーバー醸造所は、ドイツの南部、バーデン地方のマルターディンゲン村に居を構えています。その地がかつてピノ・ノワールの名産地であったことを知った故ベルンハルト・フーバー氏は、1987年に醸造所を立ち上げ、2011年にはゴーミヨ氏で赤ワイン賞3冠に輝きました。2014年に他界されたので、2013年ヴィンテージまでがベルンハルト氏の作品です。
現在は息子のユリアン・フーバー氏がその意思をついで、より透明感あふれるワインづくりをしています。
Malterer Bernhard Huber