《ナパ・ヴァレーと比較して》
味わいのバランス感に優れて人気の「リバティー・スクール」カベルネ・ソーヴィニヨン。その上級ワインとしてこちらが入荷しました。
カリフォルニア産のカベルネ・ソーヴィニヨンとして圧倒的なブランドがあるのがナパ・ヴァレー産です。その名前で多少高くてもよく売れます。このワインと同じ予算で買える銘柄も、少なくなってきたとはいえございます。
比べてパソ・ロブレス産はブランド価値としてはまだまだ。その産地名で「美味しそう」と感じる方はわずかでしょう。しかし決してナパ・ヴァレー産の下位互換ではありません。違った魅力を持ちます。
パソ・ロブレスの特徴は昼夜の寒暖差が大きいことと石灰質の土壌。それゆえに酸味とタンニンに違いが出ます。ブドウは同じくらいよく熟すのでアルコール度数やパワフルさは変わりません。しかし引き締まったタンニンを豊富に持ち余韻のキレがいいため、ワインに感じる「甘い」ニュアンスは控えめです。
味わいのバランス感としては、5000円前後のナパ・カベというより、1万円?2万円の上品でタンニンもしっかりとしたナパ・カベの方が近いです。もちろん香りのボリュームや余韻の長さで数倍の価格のワインに相当するわけではありません。果実味・酸味・渋味・樽香のバランス感においてです。
手頃なナパ・カベに「飲み飽きる」「最後の方を残してしまいがち」という方は、ぜひパソ・ロブレスをお試しください。より美味しく1本飲み切れると考えます。
《生産者について》
ワインをつくるのは「ホープ・ファミリー・ワインズ」。元々はケイマスのオーナーであるチャック・ワグナー氏が設立したもので、現在は独立してトレアナ・ファミリーの傘下となっています。リバティースクールはそのなかの1ブランドという位置づけです。
《テイスティングノート》
ヴァニラビーンズやフレッシュなプラム、皮革のような複雑なアロマ。ドライチェリーやカシスのような凝縮した果実味を持ち、トーストしたオークのニュアンスと共にボリューム豊かに広がります。しっかり口内を刺激するタンニンを持ち、滑らかな余韻に続きます。
Liberty School Cabernet Sauvignon Reserve Paso Robles