《フランスの中のニューワールド》
フランス南西部のラングドック地区は、かつてヴァラエタルワインで大成功した地域です。
伝統産地の多いフランスは、「Chablisと書いてあったらシャルドネ」のように品種名の書かれてないワインが多いです。ある程度知識をつければそれも問題ないのですが、ブドウ品種をヒントにワインを選ぶ人にとっては「アメリカなどのニューワールドのワインの方が選びやすいし安い」と感じられていました。
その需要に南仏の温暖な気候を活かした低価格な品種名表記ワインがはまったのです。ラングドック地区は「フランスの中のニューワールド」と呼ばれることがあります。
《生産者ついて》
品種名表記と手ごろな価格に加え、その味わいをラングドックの中では上品寄りにつくっているのがこの「ル・グラン・ノワール」です。
ボルドーをはじめ世界中でワインをつくってきたヒュー・ライアン氏。ワイン評論家で作家のロバート・ジョセフ氏。グラフィックデザイナーのケヴィン・ショウ氏。さらにフランスで3番目に大きなブドウ畑経営者であるセリエ・ジャン・ダリベール氏が生産に関わり、このワイナリーが運営されています。
料理との相性が抜群で、ワイン単体でも美味しい。気軽なハンバーガーと一緒でも、ミシュラン星付きのレストランでも活躍する。どこでも誰とでも楽しめるワインを目指しているといいます。
《テイスティングノート》
ラベル表記は「ヴィオニエ」ながら、15%ブレンドしているシャルドネが彼らのこだわりだといいます。ヴィオニエらしいフローラルでエキゾチックな香り。マンゴーやアプリコットなどの凝縮感のある果実味。シャルドネがワインにフレッシュさと上品さを与えており、いい香りと飲み心地が両立しているワインです。「多くの人に飲んでもらいたいから、嫌われにくい味を」という方針が見て取れます。
Le Grand Noir Viognier