《生産者について》
ポーランド出身で元ソムリエのポール・ラト氏は、自身のワインをつくろうとカリフォルニア、セントラルコーストにやってきました。オー・ボン・クリマやキュペで修業をつみ、2002年から自身のワインを作り始めます。生産量が非常に限られていることもあり、現地のピノ・ノワール愛好家のみが知るワインでした。しかし2008、2009年ヴィンテージがパーカーポイント高得点を獲得し一躍話題に。
1種類のワインはせいぜい200ケースほどの生産であり、全体でも1000ケースあまり。顧客のメーリングリストで売り切れてしまうため、ワインショップに並ぶことはほとんどありません。
《このワインについて》
シャトー・イガイ・タカハの杉本氏とポール・ラトー氏が会食の際、「ポール・ラトはシングル・ヴィンヤードしかつくらないよね」という話になり、「おっしゃ、じゃあ最高のブレンドワインをつくってやろう」とつくられたのが、この『心』シリーズです。カーネロスの「ハイドvyd.」、サンタルシアハイランズの「ピゾーニvyd.」、アロヨグランデの「タリー・リンコンvyd.」の3つの畑からつくられます。
《テイスティングノート》
フレッシュなレモンや柑橘の香りが、新樽熟成に由来する豊かなヴァニラ香をまとって広がります。横にしっかりと広がるボリューム豊かな味わいはしっかりと厚みがあり、それを上品な酸味が引き締めます。心地よい余韻の広がり方が、ポール・ラトの腕前を物語ります。
ポール・ラトのワインは決して手ごろではありませんが、5000円くらいのワインとは明らかな格の違いを感じさせてくれます。細かいこと抜きに高級感が伝わるのです。
カリフォルニアワインに珍しい漢字が書かれたラベル。その名の通り「心を込めた贈り物」としての用途にもピッタリでしょう。
Paul Lato Kokoro Chardonnay