《ミッテルラインについて》
ミッテルラインはラインガウの北方、ライン川の左岸にある小さな産地で、畑は470haほどしかありません。主力品種はリースリング。南北に走るライン川と直交する川がつくる谷沿いに、南向き急斜面の銘醸畑があります。リースリングの産地としてはモーゼルとラインガウに知名度で劣ります。それが故にでしょうか。同等品質のワインで比べた時、それら2大産地に比べて少し割安なのが魅力です。
《生産者について》
トニー・ヨーストはバハラッハ村にある家族経営のワイナリー。現在は7代目のセリシア・ヨースト氏がケラー・マイスターをつとめます。ミッテルラインだけでなく、ライン川対岸のラインガウにも畑を持ち、自社畑は合計15ha。VDP加盟ワイナリーです。
《このワインについて》
この生産者自慢のグローセ・ラーゲ(特級畑)であるイム・ハーンからつくるリースリング。風味のち密さは急こう配の畑ならではです。
《テイスティングノート》
アプリコットのような熟したトロピカルフルーツの濃密な香り。ブドウの熟度を感じさせる適度なボリューム感があり、品のいい酸味が余韻にかけて長く続きます。
COCOSバイヤーによる所感では、このワイナリーの味筋は優しく丸いもの。酸味が尖りすぎず、ソフトタッチな口当たりが魅力です。それでいてスレート土壌によるミネラル感をしっかり感じるので、適切な熟成を経れば驚くほど風味豊かなワインへと変貌することでしょう。スクリューキャップなのでキレイに熟成していくことは間違いないのですが、その分時間は要するかも。今でも十分美味しいので、熟成を待てるかは不安です。
Im Hahn Riesling Grosses Gewachus GG Weinghut Toni Jost