《生産者について》
ナパ・ヴァレーではワイナリーのオーナーが代わることは珍しくありません。その中で50年以上にわたり家族経営ながら高品質なワインをつくるトレフェッセン。流行やワイン評価誌の点数に振り回されるのではなく、一貫してワイン哲学を守りながら改良を続ける姿勢は特異です。
近年はサスティナブルなワインづくりにもより注力しています。環境保全型の農法を実践するのはもちろん、ワイナリーで働くスタッフも含めた『人』に優しい経営を実践しています。
ワイナリーはオークノール・ディストリクトにあり、すべて自社畑からワインをつくります。ナパ・ヴァレーの中では冷涼なエリアであり、その環境要因を反映した上品なワインをつくります。大別するならボルドー的なスタイルになるのかもしれませんが、熟成にはアメリカンオーク樽も使い、独自の味わいをつくっています。
《このワインについて》
ナパ・ヴァレーでそう多くない、カベルネ・フラン100%でつくるワイン。ボルドー的なグリーンノートは一切なく、適切に熟したベリー系フルーツの香りをしっかり感じます。
カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて口当たりが少し軽く、華やかな香りを持つカベルネ・フラン。このワインに関しては口当たりのなめらかさも特筆すべき点です。シルクのように滑らかな口当たりから、複雑な余韻につながります。
カベルネ・ソーヴィニヨンの下位互換では決してありません。この品種の魅力に気づかせてくれるワインです。そしてトレフェッセンのサスティナブルな姿勢ゆえ、この上質なワインを20年後も50年後も提供し続けてくれることでしょう。
Trefethen Estate Cabernet Franc Napa Valley