《生産者について》
このワインをつくるのは日本人醸造家の中村倫久氏。彼はイタリア旅行時に素晴らしいワインに出会ったことがきっかけで、ワインメーカーになることを決意します。
東京のホテル勤務時にサンフランシスコに赴任して、週末ごとにワイナリーを訪問。その後退職してカリフォルニア大学UCデイビス校にて栽培・醸造を学び、ナパ・ワイン・カンパニーで経験を積みます。2010年にナカムラ・セラーズを設立しました。
彼のワインのコンセプトは、日本料理の繊細な味わいに調和すること。そのため、多くのワイナリーで働いた経験を活かして、畑の位置・区画・クローンなどを厳選しています。
「ノリア」とはスペイン語で水車の意味。水・自然・生活の基本的なエネルギーといったイメージがワインに重なるため、ワインの名前としました。さらにその瞬間を輝かせてくれるものとして、「花火」の意味も「noria」のロゴに重ね合わせています。
《このワインについて》
2023年日本に初入荷したキュヴェは、これまでのソノマ・コーストではなくセントラル・コーストの畑から。「シャローンAVA」という生産地域で、「カレラ」の南西側にあります。カリフォルニアでは珍しい石灰石と花崗岩の土壌であることと、標高が550mと高いことが特徴。山頂に位置する畑で豊かな日照を得られます。この環境がワインに凝縮感と鉱物的なミネラル、複雑性をもたらしているといいます。
《テイスティングノート》
ラズベリーやザクロ、ダークチェリーのような赤いフルーツのアロマがピュアにボリューム豊かに香ります。白コショウやアニスなどのスパイスのアロマもそこに加わり、価格にふさわしい香りの複雑性。口当たりのなめらかさは「ノリア」ブランドに共通するところであり、高すぎず低すぎずの上品な酸味が食欲を誘います。余韻には鉱物的なニュアンスを感じ、心地よく消えていきます。
Noria Pinot Noir Brosseau Vineyard Chalone