《ミッシェル・ロランについて》
ミシェル・ローラン氏は言わずと知れた世界的な醸造コンサルタント。世界14か国に顧客を持ち約230のクライアントを抱えているといいます。
ロバート・パーカーJr.氏と同じ1947年に生まれて、醸造家として頭角を現します。サン・テミリオンのトロロン・モンドやアンジェリュスといったトップシャトーのコンサルタントとして名を上げます。ナパ・ヴァレーでもハーラン・エステートやアローホなどのカルトワインに携わります。南半球や中国でもコンサルタントを務めるため、「フライングワインメーカー」の代表格と言えるでしょう。
グリーンハーベストで収量を下げ、新樽をつかった醸造で濃縮感のある成熟したワインを生み出す。世界のワインのレベルを押し上げたことは疑いようがありません。
《このワインについて》
「MR」はミッシェル・ロラン氏が唯一個人所有するワイナリー(輸入元資料による)。コンサルタントではなく一人の醸造家として、自身のヴィジョンに沿ったワインを少量生産しています。
「自分の理想とするワインをつくる」というコンセプトが察せられます。ゆえに品質にも一切妥協がなく、ブドウは「ベクストファー・ト・カロン」ヴィンヤードや、「ベクストファー・ドクラー・クレーン」ヴィンヤードなど、ナパ・ヴァレーの中でも最高峰のブドウを使用している贅沢さ。ゆえに年間5000本前後しかつくれず、2017年ヴィンテージにいたっては3,816本という希少さです。
《テイスティングノート》
セイジやローズマリーを思わせるハーブの香りに、ダークチェリーのような果実香。口に含めばまずそのシルキーな口当たりに驚き、黒スグリ・赤スグリなどの成熟した果実の風味が広がります。リコリスやザクロの風味が鼻を抜けていき、厚みを感じる余韻が素晴らしく長く続きます。
MR by Michel Rolland