《生産者について》
鹿児島に本社を持つ焼酎メーカー本坊酒造が、洋酒生産に乗り出すために山梨県に1960年に設立したのが、マルス山梨ワイナリーです。
今や全国に400近くある日本のワイナリーの中で、安定した生産量と財務基盤を持つため、手ごろな価格で楽しめるのがマルスワインの魅力です。
2017年にはマルス穂坂ワイナリーも設立し、たくさんの観光客を受け入れています。
《このワインについて》
発酵・熟成をステンレスタンクではなくオーク樽で行った、樽発酵甲州。柑橘系の香りは控えめとなり、アーモンドやナッツのような甘くまろやかな香りが特徴です。
一昔前からある程度見られた「樽甲州」のスタイルですが、最近はやや下火。というのもブドウのポテンシャルがないと、どの生産者のものも、どの畑のものも同じような味わいになってしまうからです。「この畑の個性を表現したい」そう考える生産者はステンレスタンクで醸造し、違いを分かりやすくする傾向にあります。
全体がその流れとはいえ、「樽甲州」が不味くなったわけでは決してありません。むしろステンレスタンクのものより飲みごたえがあり、"高そうな"味わいです。
同じような味わいのワインは他にあるとはいえ、シャトー・マルスのものはプライスリーダー。約2000円で薄さが気にならない味わいはそう多くありません。
程よい凝縮感のある果実味を持ち、口の中でしっかりふくらみを感じます。
Chateau Mars Hosaka Koshu Barrel Fermentation