《生産者について》
アタラクシアのワイナリーがあるのは、「天国に近い場所」を意味する「ヘメル・アン・アード」。ポール・クルーバーなどがあるエルギンの南側、より海に近い地区であり、南アフリカで最も冷涼な地域の一つです。
まだまだ歴史の浅い産地であり、各ワイナリーが設備投資の回収が終わっていないこともあって、ワインはやや割高。しかし、他の地域にはまねできない品質のピノ・ノワールとシャルドネを生み出す地区です。
その地のパイオニアであるハミルトン・ラッセルにて醸造長を務め、後に独立したのがこのアタラクシアのケビン・グラント氏です。
《ワインについて》
テーブルマウンテン由来の左岸土壌と、ケープ州の花崗岩土壌を忠実に表現する品種として選ばれたのが、このソーヴィニヨン・ブラン。
冷涼な気候の元、ゆっくりと成長したソーヴィニヨン・ブランをステンレスタンクで醸造しています。
《テイスティングノート》
パッションフルーツ、柑橘、メロン、ハーブなどの香り。味わって驚くのが、香り、果実味、酸味、ボディ感といったワインの各要素が、非常に力強くハッキリしていること。
冷涼産地らしく、アルコール度数は13%以下でソーヴィニヨン・ブランとしては一般的。しかしながら口に含んだ時の存在感が卓越しており、ソーヴィニヨン・ブランの産地として人気のニュージーランド同価格帯と比べても、単に「力強さ」という言葉では表せない質の高さを感じます。
Ataraxia Sauvignon Blanc