《生産者について》
日本においては「知る人ぞ知る」程度の知名度だと思われますが、実は老舗ワイナリーである「デリンガー」が入荷しました。
創業者トム・デリンガー氏が14エーカーの畑にブドウを植えたのは1975年。当時のソノマ・カウンティは、禁酒法時代の荒廃から立ち直っておらず、リンゴ農園だった土地を買ってブドウに植え替えたのでした。近代のロシアン・リヴァー・ヴァレー地区の先駆け的な存在であったからこそ、最良の場所に畑を得られたともいえますが、周りに生産者がいない故の苦労もあったといいます。
知識も技術も設備もなにもかも不足するなかで試行錯誤を重ね、向上していった品質はやがて人々の間で知られるようになります。その評判はじわじわとアメリカ全土に広がっていきましたが、未だにワイン・アドヴォケイト誌のレビューはなし。ありきたりでないワインチョイスとして有用なワインでしょう。
《テイスティングノート》
ラズベリーやイチゴジャムのような赤系果実のアロマ。オレンジピールや紅茶のような香りも感じ、なめらかな果実味が豊かな酸味によって素晴らしいバランスにまとまっています。
ソムリエ協会会長の田崎真也さんは、『ヴィノテーク』誌のなかで20点満点中の18点と高評価を与えています。
Dehlinger Pinot Noir Goldridge Russian River Valley