《生産者について》
ポーランド出身で元ソムリエのポール・ラトー氏は、自身のワインをつくろうとカリフォルニア、セントラルコーストにやってきました。オー・ボン・クリマやキュペで修業をつみ、2002年から自身のワインを作り始めます。生産量が非常に限られていることもあり、現地のピノ・ノワール愛好家のみが知るワインでした。しかし2008、2009年ヴィンテージがパーカーポイント高得点を獲得し一躍話題に。
1種類のワインはせいぜい200ケースほどの生産であり、全体でも1000ケースあまり。顧客のメーリングリストで売り切れてしまうため、ワインショップに並ぶことはほとんどありません。
《このワインについて》
シャトー・イガイ・タカハの杉本氏とポール・ラトー氏が会食の際、「ポール・ラトーはシングル・ヴィンヤードしかつくらないよね」という話になり、「おっしゃ、じゃあ最高のブレンドワインをつくってやろう」とつくられたのが、この『心』シリーズです。
レ・スーヴニールの畑のブドウにピゾーニのブドウをブレンドし、さらに奥行きを持たせています。
《テイスティングノート》
若いころはフレッシュなレモンや柑橘系の風味にオーク樽由来のバニラ香が絡み合っていましたが、それが熟成によって混然一体に。何とも言えない甘く魅惑的なアロマがあふれ出します。
いつまでも続くかのような綺麗な酸が全体を繋ぎとめる重要な役目を果たしています。
[ワインアドヴォケイト2014号 2014年8月の試飲 96点!]
新しいキュヴェであり上品な2012年のシャルドネ・ココロは、シングル・ヴィンヤードのリリースとは一線を画しており、60%がシエラ・マードレ、30%がヒリアード・ブルース、20%がピゾーニからのものである。ポールの他のシャルドネと同様、樽発酵後、60%新樽のフレンチオークで16ヶ月間熟成。淡い中程度の金色をしていて、レモン豆腐、石の実、蜂蜜の花、白い花の素晴らしいアロマと、微妙に立ち上るパンのようなニュアンスが続く。驚くほどの純粋さと豊かさを示し、この美しさは、生き生きとした統合された酸味、スリリングな純粋さ、そして余韻の長い余韻を伴って口中に広がる。要するに信じられないほどのシャルドネで、少なくとも4~5年、このドキドキを感じることができるだろう。
[Jeb Dunnuckによる試飲 飲み頃予想2014-2019年]
Paul Lato Kokoro Chardonnay