《ジンファンデルという品種に期待する味》
ジンファンデルでつくるワインにもいろいろあります。どっしり力強いものから、淡く上品なものまで。しかし3000円程度のこの価格帯までならある程度スタイルは決まっていると言っていいでしょう。甘味を予感させるようなよく熟したフルーツの香りにあふれんばかりの果実味。渋味や酸味は穏やかでまったりとした口当たり。厳格さなど全くない、「飲みやすい」味わいが人気の理由であり、消費者が期待する味でしょう。
《生産者について》
カリフォルニアでも最初期からブドウが栽培されてきた、歴史ある産地のローダイ。チャールズ・アイヴォリーとJ.M.バートがこの地にやってきたのは、そんな開拓期でした。地中海性の安定した気候ゆえ、ブドウの病気は少なく樹は長く生き延びます。それもあって樹齢100年を超えるジンファンデルの樹も植わっているといいます。
《テイスティングノート》
アメリカン・チェリーやブラックベリーのような、甘く熟したベリーの豊かなアロマ。それを甘く香ばしいヴァニラのような樽香が包みます。しっとりなめらかな口当たりで飲みごたえがあり、渋味は控えめ。この価格帯としては典型的な甘濃いジンファンデルです。
Ivory & Burt Zinfandel