《レイク・カウンティとそのワイン》
レイク・カウンティはナパ・カウンティの北側にあります。その名の通り「クリア湖」という大きな湖を囲むように広がります。ワイン産地としては決して有名ではなく、ワイナリー数は20ほどしかないそうです。一方で栽培農家はたくさんあります。昔からナパ・ヴァレーのワイナリーにブドウを出荷しており、手ごろなワインのブレンドに使われていたといいます。
(アメリカのワイン法で、15%までは別の地域のブドウをブレンドしても「ナパ・ヴァレー」が名乗れます)
標高が350-750mと高いため環境は冷涼です。果実味がそれほど強く表れず、赤ワインはタンニンにしっかり収斂性があります。カリフォルニアワインとしてはボルドーのニュアンスを強く持つ部類です。
《このワインについて》
シャノン・ファミリー・オブ・ワインズの設立自体は40年以上前。1996年から1000エーカーの畑でブドウをつくってきました。作業効率の悪い斜面の畑にもかかわらず有機栽培を実践。2022年ヴィンテージからはCCOFというカリフォルニアの基準の厳しいオーガニック認証を受けています。
《このワインについて》
レイク・カウンティ内の複数の畑からつくります。そのためレッド・ヒルズAVAの熟した果実感と、ビッグ・ヴァレーAVAの複雑な風味や力強さを併せ持ちます。黒系ベリーだけでなく赤いフルーツの風味も感じ、この価格帯のカリフォルニアワインとしては強めの渋み。酸味も上品です。
果実感が強調されたワインを飲むのが年齢とともにしんどくなってきた方にとっては、どこかホッとする味わい。グイグイ迫ってこないので、心地よく飲み続けられます。
これまで注目されてこなかった産地からの手ごろで上質なワインとして、「隠れた逸品」と言えるでしょう。
Shannon Ridge Cabernet Sauvignon