ワインの選び方

予算別お中元におすすめワイン

2024年7月5日

予算別お中元におすすめワイン 好みがわからないならストーリーで選ぶ!
 
 
お中元に贈るワイン選びに困ったら、ワインのストーリーで選んでみてはいかがでしょうか。
相手の好みに合わせて選ぶのが最善、好みから外れたとしても気持ちが伝わるものが次善です。
ワインに込めるメッセージは、「あなたとのつながりを私は大事にしています」
ワイン好きのあの方に喜んでもらうため、一ひねりを加えたチョイスのお中元ワインをご紹介します。
 
 

ストーリーにメッセージを乗せる 予算別お中元ワイン4選

 
こちらでご紹介するワインの選考基準は風味ではありません。
もちろん風味も良いとは考えます。そうでなければ商品として仕入れませんから。でも相手方にそう感じていただけるかは、どんなワインでも絶対ではありません
 
だからこそ「こんな意図でこのワインを贈ります」と言える、ワインのストーリーで選んでおります。おそらく他のサイトや百貨店などでお中元におすすめされるワインとは全く異なります。あえてベタではないワインを選ぶ理由は、次章からご紹介します。
 
※予算はワインの税込価格でおおよその金額、執筆時のものです。予告なく値上がりする可能性があります。
また送料・包装料は別途頂戴します。
 
 

【予算1万円】信頼して全て任せる

 
ワイン名からわかるとおり、日本人がつくるカリフォルニアワインです。
 
自身のワインをつくりたいとワイナリーを起こす日本人はたくさんいます。海外でそれを為す人も多いです。その大半は自身の手でつくっています。
一方で少数ながら、自身はオーナーとしてプロモーションを行い、ワインづくりは全面的に現地の醸造家に任せる例もあります。どちらが良いというものではありませんが、このワインに関しては任せたからこそこの品質が実現したのでしょう。
凄腕醸造家であるポール・ラト氏がつくるからこそ、優良なブドウ農家も自慢のブドウを販売するのです。
 
 
信頼して全面的に任せるからこその成功というものもあります。
あなたと先方がもしそのような関係であるなら。信頼し全面的に任せる、あるいは任されているから、上手く回っている。そう感じているなら。
信頼と、その信頼に応える責任の結果であるこのワインを贈るのはいかがでしょうか。
 
 

【予算5000円】明確な目的意識のあるあの方へ

 
この生産者キャサリン・マーシャルは、それぞれのワインに明確な目的意識を持っています。畑を持っておらず、農家と契約して栽培法にも注文を付け、その目的に合わせたブドウを調達しています。
このワインならば、「ブルゴーニュのピュリニー・モンラッシェのようなクリーンで明るいワイン」を目指しているといいます。そこでシャルドネではなくあえてシュナン・ブランを選ぶ柔軟さは興味深い。
 
 
もし贈る相手の方が目的意識の強い方なら。「このように社会に貢献する」のような明確なヴィジョンを持っていて、あなたもそれに共感しているとしたら
目指すヴィジョンに対して柔軟にワインづくりを工夫する、キャサリンのワインを贈ってみてはいかがでしょうか。
 
 

【予算4000円】業界をけん引する強力タッグで

 
ショウ&スミスという生産者を特徴づけるものといえば、何といっても2人のマスター・オブ・ワイン(MW)が関わっていることでしょう。
 
マスター・オブ・ワインというのはワイン業界で最も権威ある称号の一つ。ソムリエと違ってレストランシーンのみならず、ワインの全てに精通した人が、長い期間と厳しい試験を経て取得するものです。
醸造長がMWという例はある程度ありますが、1人はマーケティング担当とはいえ2人が関わっている例はあまりありません。
 
MICHAEL HILL SMITH MW
(公式HPより引用)
DAVID LEMIRE MW
(公式HPより引用)
 
世界で今どのようなワインが求められているか。それにどうアプローチできるか。その方向性が定まっているのでしょう。ヘルシー指向になってきた世界の高級レストランシーンに相応しい、フードフレンドリーで控えめながらも上質なワインです。
 
強力な2人のタッグでつくるこのワインのように、互いに協力して業界をけん引する価値を生み出していきましょう。取引先に贈るワインに、そんなメッセージを込めてみては?
 
 

【予算3000円】互いの長所の相乗効果で

 
インヴィーヴォ社はニュージーランドの幅広い地域からワインをつくる、比較的大規模な生産者。味わいにおいては「特徴がないのが特徴」と言いますか、いい意味で普通で無難な味づくりです。
そことコラボレーションしてワインをリリースするのが、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」などで有名なハリウッド女優サラ・ジェシカ・パーカー(SJP)。その知名度を活かしたプロモーションゆえか、全体的に人気なインヴィーヴォのワインの中でも、SJPシリーズはよく売れています。
 
著名人がプロモートするワインの中には、味の割に価格が高いものも少なくありません。しかし「インヴィーヴォ × SJP」に関してはそれを感じないのが驚き。見ての通り手頃な価格です。
 

輸入元HPより引用

 
ライトな消費者層にウケる味づくりが上手なインヴィーヴォと、知名度を持ってプロモーション力のあるSJPのコラボレーション。
互いの長所を活かした相乗効果にあなたと先方の関係性をなぞらえて、このワインを選んでみてはいかがでしょう。
 
 

このお中元ワインを提案する理由

 
お中元に限らずプレゼントを贈る目的は、相手の方に喜んでもらうことです。
ちょっと喜んでもらえれば十分であるなら、内容に悩む必要はありません。贈り物を受け取ること自体うれしいものです。
 
それじゃあ足りない。もっと心から喜んで、たくさんもらうだろう贈り物の中でも特別だったと感じてもらいたい。そう考えるとしたら、あなたにとって贈る相手の方が特別な方である。大きな恩を感じていたり、これからもっと仲良くしたいと考えているからではないでしょうか
 
 
そんな方に「こないだ頂いたワイン、とっても美味しかったよ」と言っていただくため、上記のワインを提案した理由をお話します。
 
 

ワインを贈る、すなわち相手の方はワイン好き

 
平均値の話をするなら、日本人は日常的にワインを飲まない人の方が多いです。
コルクのワインなら飲むためにオープナーが必要です。ワイングラスがないと美味しく飲めません。保管方法によって味が劣化する恐れのある飲み物です。
だから無作為にワインを贈ることはおすすめしませんし、そう考える人は少ないでしょう。
 
あなたがお中元としてワインを考えているとしたら、きっと次のどちらかの理由があるはず。
 
あなたがとってもワイン好きで友人にもその美味しさを知ってもらいたい
相手方がどうやらワイン好きのようだから、喜んでもらえるものを贈りたい
 

お中元にワインを選ぶのは、お相手が好きだと聞いたからでは?

 
あなたがとってもワイン好きであるなら、飲んで美味しかったものを予算にあわせて選べばいいでしょう。
でも相手方はワイン好きだけれど、あなた自身はそれほど飲まない。そういう場合なら選び方に困りますよね。
本記事はそんな、詳しくない方がワイン好きの方に贈ることを想定して書いています。
 
 

好みのワインを贈るのが最善、だけど不可能

 
贈り物なら相手が望むものをプレゼントするのが一番です
「お中元にワインを贈ろうと思うのですが、好みのタイプや銘柄を教えてもらえますか?」そう電話で聞けるなら、その通りワインショップのスタッフに伝えて提案をもらうだけです。本記事のおすすめを参考にする必要はありません。
でもなかなかそのようには聞けないですよね。
 
あなたがあまりワインに詳しくないなら、当然相手の方の好みなんてわかないでしょう。でも自身がある程度詳しくても、よく一緒に飲む友人の好みすらなかなか把握できないものです。
 
ゆえに本記事では「相手方の好みは全く分からない。でもワインを良く飲むとは知っている」という前提で進めています。
 
 

ワインに「絶対美味しい」はない

 
みなに無難に美味しいと言ってもらえるワインが手ごろにあるとすれば、詳しくない方が贈るプレゼントにはピッタリです。でもそんな都合のいいものは存在しません。
 
ワインの風味は途方もないほど多種多様です。だからこれほど種類が多いのです。
そしてお酒は必須栄養素ではなく嗜好品であるからか、好き嫌いがハッキリ分かれます。人によって嗜好が違い、またワインの経験値で感じ方も変化していきます
あなたが試飲して美味しいと感じたワインを、先方が同じように感じるとは限りません。
  

 
プレゼントするワインの風味説明を読んで・聞いて、あなたが「美味しそう」と感じるかどうか。それはほとんど意味がないと思ってください。
 
 

5000円のワインに対する金銭感覚

 
ワインを長年愛飲している方の金銭感覚は、だいたい狂っています。
 
お中元の予算は一般的には3000~5000円だと聞きます。ワインを普段飲まない方にとって、1本5000円のお酒というのはなかなか高価に感じるのではないでしょうか。私だって冷静になればそう思います。
しかし普段から多くのワインに触れている人にとっては、決して5000円は高級品ではありません。せいぜいが「日常の中でちょっと気分がいい日に開ける」金額でしょう。その10倍・100倍のワインが無数にあるからです。
 
かといって「じゃあお中元の予算を倍増だ」なんてなりませんよね。予算の目安は決まっているはず。高すぎても気を遣わせてしまいます。
相手の方にとっては「ちょっといい日のお酒」くらいの予算で、「おっ!いいワインじゃないか」と思ってもらおう。そう狙うのであれば、選び方に工夫が必要です。
 
 

ワインは2本より1本で

 
お中元に贈るワインを同じ予算で1本にすべきか、あるいは2本にすべきか。2本のギフトラッピングも多くの店舗で対応しています。確かに2本の方が、見た目としては豪華に感じるかもしれません。
 
しかしながら一般的なお中元の予算のもと2本セットにするならば、日常消費用ワインの値段となってしまいます。当然「いつも飲んでいるよりちょっといい味」なんて期待できません。
その価格帯のワインにお金をかけてギフトラッピングをする。決して否定はしませんが、少しチグハグな印象を受けます。例えるなら立派な化粧箱を開けてみたら、スーパーやコンビニに売られている日常的なチョコレート菓子が入っていたような。
 
 
今の時代、スマホがあればワインの価格はすぐ分かります。ワインに詳しい人なら、あえて調べないようにしても味で大まかに推察してしまうかも。
 
標準的な予算でワインを贈るのでしたら、2本より1本がおすすめです
 
 

「無難」なワインはつまらない?

 
ワインの美味しいに絶対はありません。でも「ワインを長年飲んでいる人」に対する「不味くない」であれば狙うことはできます。
いわゆる「無難なワイン」です。
 
香りの性質、果実味の強さ、酸味や渋味の強さなどにおいて、あまり突出したところのないワイン。ヨーロッパのワイン好きもアメリカ・オセアニアなどの地域のワイン好きも、「文句は言わないであろうワイン」なら、選べなくはありません。
 
でもその無難な選び方は、失敗はしないまでも大成功はしないでしょう。そういった味筋のワインは、きっと相手の方は幾度も飲んだことがあるから。しかももっと高価なものを飲んだことがあり、それと比べるなら「つまらない」と感じてしまっても不思議ではないからです。
 
 

好みに合わないは恐れなくていいかも?

 
たくさんのワインを飲めば、自分が好きと感じる傾向はわかってきます。すると好みでないワインのタイプは避けるものです。自分では買いません。
「好みでないワインは全く口にしたくない」という人も中にはいます。一方で「たまにはいいか。自分では買わないから気分転換になる」と喜ぶ方もいます。ワインを飲みなれてくると、好みに合わないなりにそのワインの良いところを見つけられるものです。
 
だから「相手の好みにあわないかも」はそこまで恐れなくていいと私は考えます。
それよりも後日相手方に会った時、もしも「こないだ頂いたワイン良かったよ。どうやって選んだの?」と聞かれたなら話せるかどうか。その方が大事だと考えます。
 
 
 

改めて考える「お中元の意味」

 
お中元の語源となった「中元」とは、旧暦の7月15日のこと。
道教の習慣で祭りが行われていたところに、仏教の「お盆」の習慣が混ざり、先祖の霊を供養する日となりました。
江戸時代以降には、お盆の礼として親類やお世話になった人に贈り物をする習慣が生まれたと言われています。
 
※高島屋オンラインによる
 
 

お中元を贈る時期は?

 
お中元を贈る時期は下記の通り。
実はお歳暮と共に東日本と西日本で贈る時期が違います。どちらも西日本が少し遅いんです。
 

お中元 お歳暮
東日本 7月上旬〜15日 11月下旬〜12月20日前後
西日本 7月中旬〜8月15日 12月13日〜20日前後
 
遠方の方に贈るときのために覚えておきたいですね。
 
 

「御中元」⇒「暑中御見舞」⇒「残暑御見舞」

 
もし何らかの事情でお中元の手配が遅れてしまった場合。
そのときは熨斗の但し書きを変更すれば大丈夫です。
 
 
立秋(8月8日か9日)までなら「暑中御見舞」。それ以降8月15日までなら「残暑御見舞」です。
もし相手が目上の立場の方なら、「暑中御伺い」「残暑御伺い」にするのがベターです。
 
お歳暮の場合も「御年賀」「寒中御見舞」と変わります。
 
 

お中元の相場は?

 
3000円~5000円が相場だと言われます。
お互いの立場や年齢、関係によってこの中で調整します。
当店では別途、送料と包装費用がかかりますが、一旦本体の価格として提案しています。
 
特別にお世話になった方へ贈る場合だと1万円という場合もあるようですが、高すぎるとかえって相手に気を遣わせてしまいます。
お互いに負担にならない金額のものを贈るのがマナーです。
 
 

お中元を贈ることに込められた想いは?

 
日ごろお世話になっている方に、感謝の印として贈るのがお中元です。
 
だからもし個人から個人に贈るとすれば、このままの意味。「いつもありがとうございます。」
ゆえに純粋に相手の方に喜んでもらうのがゴールです。
 
しかしビジネス上のお中元は少し違います。
もちろん、日ごろお世話になっている感謝を示す意味もあります。
さらに、その感謝を示すことで、『これからもよろしくお願いします』という意味も込められています。
 
 
「いつもありがとう。これからも仲良くしましょう」
取引先の間柄でお中元を贈るというのは、そういうメッセージなのです。
 
 

COCOSが対応可能なギフトラッピング

 
当店ではワインのギフト包装に対応しております。
ワインと一緒にギフトボックスを購入いただくことで、熨斗紙をつけることもできます。
 
1本用のギフトボックスはこちらです。
 
 
ギフトボックス1本用購入ページ▼
 
2本用のギフトボックスもございますが、先述のとおり2本より1本にされることをおすすめします。
 
ギフトを直接手渡されるときに便利な紙袋もご用意しております。
 
 
当店のギフトボックスは、高さ35cmの背の高いワインボトルにも対応するため、オーダーメイドのやや大ぶりなものです。市販の紙袋ではなかなかサイズのあうものがないかと思います。
 
もちろん相手方に直送するようご注文いただくことも可能です。その場合は紙袋は不要でしょう。
 
 
※無料の簡易包装などのサービスは行っておりません。
※ボックス入りのワインの包装については、現在未対応です。中身のワインだけをギフトボックスに移して包装はできますが、専用箱に入った状態での包装は対応検討中です。ご了承ください。
 
 

お中元を贈る際はクール便推奨

 
当店では夏季のワイン注文に関してクール便をおすすめしております
ワインは高温にさらされると、ボトル内の液体や空気が膨張して吹きこぼれたり、味が熱劣化する場合があるからです。その温度とは25℃以上や30℃以上など諸説ありますが、7月8月の配送車の庫内がその温度を超えるのは容易に想像できます。
プラス330円でクール便を選択いただくと、その心配はありません。
 
相手方がワインに詳しい方なら、「夏場はクール便じゃないと」と考えておられる可能性は高いです。実際に普通便配送で劣化するかどうかより、相手の方に与える印象のために、クール便を選択した方が無難でしょう。
 
 

お届けしたいのは先方とあなたの良い関係

 
実はお中元は我々ワインショップにとって、それほど大きな商機ではありません。他にも様々な贈り物があるなかで、わざわざワインを選んで贈ろうとする人、贈りたい相手というのは、そう多くないのです。
私自身が贈る側だったとしても、必ず選ぶとは限りません。ビールやお菓子・食材などの方が一般受けしますし、単価が安いので見栄えのするセットが予算内で選べるからです。
 
 
その上であえてワインを選ぶとすれば、純粋に相手の喜ぶ顔を想って。「あの方にだからワインを贈る」です
それならばぜひ、次に会った時に話題になるようなワインを選んでいただきたい。ワインがきっかけとなり、あなたと先方がより良い関係となること。
現実には1本のワインでそう劇的に変わったりはしないでしょうが、少しでも貢献できるなら幸いです。





※投稿に記載しているワインのヴィンテージ・価格は執筆時のものです。現在販売しているものと異なる場合があります。
購入の際は必ず商品ページにてご確認ください。




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