「今年は何をがんばって、仕事や趣味を充実させようかな?」
1月はその年の目標を決めるのにピッタリのタイミング。
単なるワイン好きから、
趣味はワインを嗜んでいます(キリッ)
と言えるようにステップアップしたい方は、ワインの資格取得を目指してみてはいかがでしょう。
筆者の体験や伝聞を交えながら、日本で取得できる主要な認定資格をご紹介します。
筆者の現在の資格
筆者片山は2022年1月現在、次の資格を持っています。(カッコ内は取得年)
- JSA認定ソムリエ(2016)
- ドイツワイン上級ケナー (2019)
- WSET LEVEL3 (NEW!合格しただけでバッジなどはまだ)
ドイツワイン上級ケナーがちょっと珍しいくらいで、そう特筆すべきほどのものではありません。
※下記の資格の知名度や難易度は筆者の意見です。
※記載内容を保証するものではありません。詳しくはリンク先の募集要項でご確認ください。
※あえては記載しませんが、お酒に関する資格なので全て20歳以上である必要があります。
ソムリエ & ワインエキスパート
ソムリエ
日本において圧倒的な知名度を誇る認定試験です。
この試験にパスすれば、認定証と金色のブドウバッジがもらえます。
知名度 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★☆☆(基準) |
費用 | 約3万円~(別途認定料) |
受験資格 | ワインに携わる仕事に従事経験3年以上 |
受験資格
5,6年ほど前までは、「ソムリエ」の資格はワインを開けてサービスする業種に限られました。ワインショップ店員や輸入事業に関わっている人向けの「ワインアドヴァイザー」という資格がありましたが、ソムリエに統合されました。
現在は、広くワインに携わる仕事で生計を立てている人が対象となります。
ただし、「学生のアルバイトでレストランで働いていた」などは基本的に対象外。月に90時間以上働いている必要があるので、達成できなくはないですが割とハードルは高いです。
そしてそれを従事証明書や給料明細などを提出して照明する必要があります。
こういった実務経験が通算で3年間以上必要です。
試験内容
ソムリエの場合、1次~3次試験までパスしてはじめて認定されます。
1次試験はCBT試験と呼ばれ、PCを使って4択問題に答えます。
これを40日間くらいの間の好きな日に予約して受験します。
1次試験は最大で2回受験することができます。
この試験問題は、基本的にソムリエ教本から出題されます。
鈍器かと思えるほど分厚く重たいソムリエ教本は900ページほどあり、年々厚みを増しています。
スロヴェニアやスイスといった、あまりワインを見かけないような国からも出題されます。聞いたことのないような地名やブドウ品種を呪文のように覚えなければなりません。
非常に広い知識を浅く身につけることが問われるのがソムリエの1次試験です。
この1次試験で、教本の分厚さで挫折する人が多いようです。
2次試験はテイスティングです。
通例ならワイン3種類とその他のお酒(リキュールやスピリッツ)をブラインドテイスティングします。
ワインに関しては、ブドウ品種・生産国・ヴィンテージを当てるほか、ワインの見た目や香り、味わいの評価をします。
2次と同時に行われる論述試験は、3次試験の点数として扱われます。
3次試験はサービス実技です。
これはずっと内容は同じで、ワインをパニエ抜栓したあとデキャンタージュして試験官にサービスします。
この試験を全てパスして、ソムリエに認定されます。
ソムリエの合格率
2013~2020年のソムリエの合格率は、24~45%ほど。
決して落ちても恥ずかしくない程度には、難しい試験です。
誤解のないようにお願いしたいのが、あくまでJSAが認定している「呼称」であって、厳密な意味での資格ではないこと。
つまり、「JSA認定ソムリエ」を持っていなくとも、法律で定義される「ソムリエ」の仕事に就くことにおいては何ら問題はないということです。
ただ、本記事上においては便宜上「資格」と呼んでいます。
ワインエキスパート
ソムリエはあくまでワインのプロ向けの資格。
それを一般消費者にも門戸を広げたのがワインエキスパートです。
こちらはどんな職業の人も受験できます。ワインのプロになりたての人が受験するケースもたくさんあります。
知名度 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★★☆☆ |
費用 | 約3万円~(別途認定料) |
受験資格 | 特になし |
試験内容
ワインエキスパートの試験内容もソムリエに準じています。
1次試験は同じCBT試験。
2次試験のテイスティング内容は少し違いますが、難易度としては同じ。
認定されればソムリエと同じデザインの金色のブドウバッジが与えられます。
ただし3次試験のサービス実技がありません。
ワインエキスパートの合格率
同じく2013~2020年の合格率は、33~44%ほど。ソムリエよりは少し高いです。
ただ、だからといってエキスパートの方が簡単かというと、そうではないでしょう。
やっぱり知名度は「ソムリエ」に劣るものの、資格を持っている人の認識では難易度は同じです。
合格率の差の原因は推測するしかありませんが、おそらく「しっかり勉強する準備ができている人だけがワインエキスパートを受験する」というのが大きいでしょう。
「仕事にプラスになるからソムリエ受験を申し込みはしたけど、仕事しながらなかなか勉強できなかった」といった理由です。
なお、2020年終了時の通算の合格者は、ソムリエが3.5万人ほど、ワインエキスパートが1.8万人ほどです。
受験費用
試験を受ける費用自体は、教本や試験内容から考えるとそう高いものではないでしょう。
ただ、多くの人にとって試験対策の費用は馬鹿にならないものとなるかも。
1次試験は、ソムリエ教本を独学で読み込んで臨むなら追加費用はかかりません。
参考書を買ったりしても費用は知れています。
一方、アカデミー・デュ・ヴァンやレコール・デュ・ヴァンといったワインスクールで試験対策講座を受けるなら、結構な費用がかかります。
2次試験対策として、ワインをたくさん飲み比べれば、それだけ費用がかさんでいきます。
合格した際には認定費用として2万円ほどを納める必要があるので、若い方はしっかり金銭計画を立てて臨んで頂けたらと思います。
ソムリエ エクセレンス & ワインエキスパート エクセレンス
ソムリエ・ワインエキスパートの上位資格に当たるのが、「~エクセレンス」です。
難易度は格段に違います。
ソムリエ・エクセレンス(旧シニア・ソムリエ)
知名度 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★★★★ |
費用 | 約2.5万円~(別途認定料) |
受験資格 | ワインに携わる仕事に従事経験10年以上 & ソムリエ取得3年目以降 |
ワインエキスパート(旧シニア・ワインエキスパート)
知名度 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★★★★ |
費用 | 約2.5万円~(別途認定料) |
受験資格 | 30歳以上かつワインエキスパート取得5年目以降 |
試験内容
試験は1次試験と2次試験に分かれます。
3次試験はないので、受験料は少し安め。
1次試験は筆記試験です。
ソムリエ・ワインエキスパートと違うのは、英語能力が問われることです。原語で答える問題もあります。
ソムリエ教本は共通ですが、エクセレンスは教本以外の内容も出題されます。ワインに関わること全般に広く関心を持ち、最新の情報をキャッチしていなければパスするのは難しいでしょう。
以前、受験した人から問題を見せてもらいましたが、かなり難しい。得意な国に関することぐらいしか分かりませんでした。
2次試験の内容は別々。ソムリエ・エクセレンスはテイスティングとサービス実技、ワインエキスパート・エクセレンスはテイスティングと論述問題です。
エクセレンスの合格率
2019年から始まった「~エクセレンス」ですが、かなり難関の試験です。
ソムリエ・エクセレンスの合格率は10%前後。ワインエキスパート・エクセレンスでも27%前後です。
「~エクセレンス」の資格を持っている方は、下位の資格認定を受けた後もしっかり勉強を続けて来られた、本当に熱心な方ばかりだと思っていいでしょう。
ワイン検定
「ワインは好きだから、ちょっと勉強してみようか」という一般の方にとって、いきなり900ページの教本に挑むのはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
日本ソムリエ協会もそれは重々承知していて、もっとライトな層をターゲットに「ワイン検定」というものを実施しています。
ワイン検定 ブロンズクラス
知名度 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
費用 | 1.1万円~ |
受験資格 | 特になし |
ワイン検定 ブロンズクラス・シルバークラス
知名度 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
費用 | 1.5万円~ |
受験資格 | 特になし |
試験内容
申し込むとあらかじめテキストが届き、それを勉強したうえで試験日は講習を受けた上でのテストとなります。
ワインに興味がある方のための入門的な位置づけなので、「ワインをもっと楽しめるようになるために」というのを目的としています。
費用も高くないので、興味を持たれたら気軽に受けてみるのもいいでしょう。
ソムリエ協会が主催ということもあり、そこそこの知名度はあります。
ただ、ワイン検定の資格をもっていたからといってどうなるというものではありません。
全日本ソムリエ連盟(ANSA)ソムリエ/ワインコーディネーター
「ワインの仕事はしてないけど、ソムリエを名乗りたい!」
そんな方の希望となるのが、全日本ソムリエ連盟が認定しているソムリエです。
ソムリエ/ワインコーディネーター
知名度 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ? |
費用 | 7万円~ |
受験資格 | ワイン従事者以外でもソムリエを名乗れる! |
試験内容
この資格の特色として、受験方法に5つのコースがあることが挙げられます。
2日間で集中して講座を受け認定されるコースもあれば、3カ月程度をかけて取得するコースもあります。
通信教育的な性格が強く、いくつものテキストや勉強用のワインがセットになっています。
予定を合わせて受験会場に行って試験を受ける、というのが必要ないため、大都市圏から遠くにお住いの方も取得しやすい資格です。
試験の難易度に関しては、受験したこともなく、また周りにこの資格を持っている人もいないため不明です。
WSET Level1~4
日本ソムリエ協会はあくまで日本の団体。
他の国の「ソムリエ」とは試験難易度も違いますし、互換性はありません。
それに対してワールドワイドなワインの資格と言えるのが、このWSET(Wine & Spirit Education Trust)。その名の通りワインとスピリッツに関する教育機関です。
そのため、JSAのように試験を受けてがパスするかどうかではなく、何日間もの講座と試験がセットになっています。
試験だけを受けることはできません。
日本においてはワインスクールがWSETからの認定を受けて、講座と試験を実施しています。
Level1(1日)
知名度 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
費用 | 約3万円~ |
受験資格 | 特になし |
Level2(8回くらいの講座+試験)
知名度 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
費用 | 約9万円~ |
受験資格 | 特になし |
Level3(16回くらいの講座+試験)
知名度 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★★☆☆ |
費用 | 約17万円~ |
受験資格 | 特にないがLEVEL2相当の知識が前提 |
Level4 Diploma(最低2年程度 詳細まで把握していません)
知名度 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★★★★ |
費用 | 約50万円~? |
受験資格 | 未確認(プロでなくても可) |
講座内容
WSETのLEVEL2においては、主要なブドウ品種がワインの味わいにどう影響するかを中心に学びます。
LEVEL3では、栽培・醸造における自然要因・人為的要因がワインの味わいにどう影響するかを学びます。
LEVEL4についてはまだしっかり把握できてませんので詳しくは申し上げられません。
私が受験したLEVEL3においては、JSAのソムリエ・エキスパートに比べて圧倒的に「人に伝えること」が求められます。
試験において4択問題もありますが、論述のウエイトが高く、問われていることに関して端的に回答することが大切です。
ソムリエ試験で学んだ栽培・醸造に関する言葉。その意味をしっかり理解し、言葉にする必要があるのです。
一方で、知識の幅に関しては数分の1です。
教科書のページ数も4分の1ほどですし、主要な生産国しか学びません。ブドウ品種も一度ならず飲んだことあるものばかりです。
テイスティングにおいては、品種や国を当てる必要は一切なく、そのワインの品質をアロマや味わいに基づいて評価する能力が問われます。
試験難易度において、LEVEL3とソムリエ・エキスパートはそう大きくは変わらないでしょうが、性質が大きく違います。
ただ、「WSETの方が面白い」という声をよく耳にしますし、私もそう感じております。
ドイツワインケナー・上級ケナー
「ドイツ専門のワインエキスパート」と言えるのが、このドイツワインケナーです。
日本ドイツワイン協会連合会という団体が主催しています。
2003年から呼称資格制度を始めており、認定試験を通してドイツワインの啓蒙活動を行っています。
ドイツワインに苦手意識があるとすれば、ワインに表記される言葉が呪文のごとくやたら長いこと。それから地名などが日本人の口になじまないことでしょう。
だからソムリエ合格者の中にも「ドイツは難しいから捨ててたけど合格できた」という方も多くいます。
しかしある程度勉強すれば、とてもシステマティックかつ例外が少ないので、実はブルゴーニュよりも簡単に思えてきます。
ドイツワインケナー
知名度 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
費用 | 1.5万円~(別途認定料)※対策講座あり |
受験資格 | 特になし |
ドイツワイン上級ケナー
知名度 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ★★★☆☆ |
費用 | 約1.5万円~(別途認定料)※対策講座あり |
受験資格 | ドイツワインケナー取得 |
なお、2020年より更に上級の「ドイツワインケナーエキスパート」という試験が始まっています。
試験内容
申し込むとテキストが送られてきて、そのテキストを元に勉強します。
試験の1か月ほど前に、東京・大阪で試験対策講座が開かれて、座学とテイスティングが学べます。
試験は2021年から東京・大阪の2会場で行われ、その日のうちにペーパーテストとテイスティングをこなします。
ペーパーは主に4択問題。少し記述もあります。
テイスティングは5種類のワインの品種・ヴィンテージ・生産地域。さらにテイスティングを元にした選択問題もあります。
例)3番のグラスのワインの品種が最も多く栽培されている地域は次のうちどこか?
知識においてはJSAソムリエやWSET LEVEL3よりもずっと深い内容まで聞かれます。しかし、ドイツ1国に範囲が限られるので、普通のケナーの方はちゃんと勉強していれば合格点は超えられる問題でした。
テイスティングは全てドイツワインなので、特に白ワインの品種を当てるのはちょっと難しいです。しかし赤ワインで出題される品種が3つしかないなかで2種出てくるので、点数は稼ぎやすいです。
上級ケナーの方は、ペーパーテストの問題は涙目になるくらい難しかった。最初の4問が消去法すらできないレベルだったので絶望しそうになりましたが、よく受かったものです。
合格者数
私が合格した年と認定番号から推測するに、2021年末における通算の合格者は、ドイツワインケナーが2000人前後、上級ケナーが450人前後だと思われます。
上級ケナーは、2021年の合格者がわずか9名でした。受験者数自体ももちろん少ないのですが、狭き門であることは確かです。
ナパ・ヴァレー・ワイン・エキスパート
ナパ・ヴァレーのワインを啓蒙するナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが、日本ソムリエ協会と協力してこの度初開催する認定試験。
なのでどのような問題が出るのか予想はつきませんが、仕事中にそのまま受験できるため挑戦してみようと考えています。
ナパ・ヴァレー・ワイン・エキスパート
知名度 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | ?(2022年初) |
費用 | 約5千円~※対策講座あり |
受験資格 | ソムリエorエキスパートの資格&JSA会員 |
南アフリカワイン検定
数年前に2、3回だけ実施された南アフリカワイン検定。
当時は他の試験と同じように、テキストが送られてきて決まった日に試験を受けるものでした。
その試験形式は一旦終了。今ではオンラインで無料で受けられるものになっています。
試験で問われることは割と専門的です。JSAソムリエの試験で問われるより詳しい知識が必要です。
ただ、その知識を同サイトで勉強できますし、間違ってもすぐに再チャレンジできるので、時間さえあればだれでも合格できます。
知名度 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
費用 | 費用無料! |
受験資格 | なし |
5段階の試験をパスすることで、写真のようなディプロマの証を取得することができます。
無料で南アフリカワインに詳しくなれる検定。ぜひチャレンジしてみてください!
プロが資格を取得するメリット
ワイン関係の仕事に従事している方がワインの資格取得を目指すなら、基本的には仕事のためでしょう。
その場合、大きく次の3つの目的が考えられます。
- お客様へのアピール
- 職場や得意先へのアピール
- 自己の継続的な研鑽のため
お客様へのアピール
ソムリエのバッジつけてるあなたが選ぶなら、安心できるね
初対面のお客様に対して信頼の上乗せができるのが、ワインの資格であり、認定証であるバッジです。
そのためにはお客様がその資格を知っていないと、ほとんど意味がありません。
そういう点で、取得する意味があると言えるのは、ほぼ「ソムリエ」のみでしょう。他の資格は知名度でずっと劣ります。
WSETなどを知っておられる愛好家の方はもちろんたくさんおられるでしょう。でもそういった方はある程度自分でワインを選べる詳しい方ですし、資格を持っているだけで信頼してもらえるほど易しくはありません。
職場や得意先へのアピール
ワインショップやレストランなど専門に扱う会社なら、資格手当がつくこともあります。
その資格を取ったから、新しい仕事を任せてもらえる、なんてこともあるでしょう。
こういった資格は名刺にも記載しますから、取引先とあいさつする際も多少の違いはあります。
特に私は「ドイツワイン上級ケナー」を持っていますので、初めてお会いする輸入元の方とその話になることも多いです。
難関である資格ほど、上手く生かせばビジネスチャンスにつながります。
自己の継続的な研鑽のため
あらゆる仕事でそうですが、成功し続けるためには日々の成長が欠かせません。
しかし人は本来怠惰なもの。日々の業務に追われる中で、勉強を続けられる人なんてごくわずかです。
そのなかで「この資格の試験がいついつにある」という目標があれば、勉強のモチベーションが上がるものです。
勉強して知識を身に着け、仕事のクオリティーを上げて収入増につなげる。そのための自己研鑽を続けるために、資格取得をステップにするという人も多いです。
一般愛好家が資格を取得するメリット
ワインに全く関係ない仕事に就いて、趣味として楽しんでおられる方。
そういう方にとって資格を取得すること自体のメリットはあまりありません。
しかし間接的なメリットと言いますか、“いいこと”はあるかもしれません。
体系的にワインを理解できる
趣味としてワインを楽しむために知識をつけるなら、自分の好きなワインの選び方と美味しく飲む方法くらいで十分です。
そうすると、好きな地域のワインには詳しいけれど、興味のない分野は全く知らないという知識の偏りができます。
いや、別に不都合はないんですが。
資格のための勉強をすると、ワインの世界全体を広く浅く知ることができます。体系的に学べるのです。
そうすることで、好きなワインに関してより理解が深まることもあるでしょう。Aというワインが好きでBがイマイチに感じる理由がわかるかもしれません。
今まで知らなかったジャンルのワインに興味が沸くかもしれません。
ワインを楽しむ”幅”が広がるのは確かでしょう。
一緒にワインを楽しむ仲間ができる
勉強というのはだれしもモチベーションを保つのが難しいですし、わからないことも出てきます。
一緒に資格取得を目指すもの同士なら、世代や居住地を超えて仲良くなることも難しくありません。
例えばWSETやソムリエ・エキスパート試験対策講座は、多くの人と同じ教室で授業を受けるわけです。
コロナ下でなければ、その後飲みに行ったりということも頻繁にあります。
近年ならSNSで仲間を見つけることも可能です。
もちろん、あなたが自発的に動くことが必要です。
しかし、ワインを通していろいろな方と出会うチャンスがあるのは確かです。
勉強すればワインはもっと楽しい
知識なんかなくたってワインは楽しめます。とくに行きつけのレストランやワインバーがある人なら、自分の好みを把握してくれているソムリエに任せればいいんです。ワインの名前が覚えられなくたって、自分好みのワインを出してくれるでしょう。
しかしワインを学んで知識をつければ、自分が楽しむワインの幅は広がります。
自分の好みに合うものだけではなく、合わないならなぜ合わないのか。それを含めて楽しめます。
自分が普段飲んでいるワインがどのようにつくられているのか。美味しいと感じるワインをつくるために、どんな工夫がされているのか。
それを知ることで初めて気づく、感じ取れる風味もあるでしょう。
より深くワインを理解できるのです。
別に今回紹介した資格試験だけが勉強の方法ではありません。
ブログやYouTubeなどで、様々な知識が無料で公開されています。スマホひとつあればちょっとした隙間時間でワインに詳しくなれます。
次に飲むワインを選ぶ前に、そういったものをちょっと見てみてから決めてみる。そうすることで、今までとは違ったワインの楽しみ方に出会えるでしょう。