《生産者について》
イタリアのヴェネト州生まれのジャンニ・テッサーリ氏は、マルカートファミリーのもとで醸造を担当しており、2013年にこのワイナリーを譲り受けました。以後、オーナーとして家族とともにワインづくりに勤しんでいます。
畑の大部分を占める土壌は、古カルヴァリーナ火山由来の玄武岩で、典型的な火山性土壌です。
ワイナリーの看板ワインは、この地の土着品種「ドゥレッラ」をつかったスパークリングワイン。その補助品種として育てているシャルドネやピノ・ノワールを単一ワインとしてもリリースしていますが、その出来がなかなかいいと評判です。
《このワインについて》
「2000円ちょっとなのに3000円オーバーの味に匹敵!」みたいなのがリーズナブルなワインを紹介する常套文句ではありますが、このワインについてはそれは申しません。2000円ちょっとのピノ・ノワールなりに背伸びしてない優等生なのです。
香りのボリュームが魅力であるこの品種において、そんなに香り豊かとはいえません。でも控えめながらにピュアなピノ・ノワールの香りを感じます。レッドベリーなどの赤系果実のアロマ。コンパクトにまとまった果実味は決して強すぎず、ピノ・ノワールらしい軽やかさとチャーミングな酸味を表現しています。
質の悪いブドウをどうにか飲めるものにしようとしたような人工的なニュアンスのない、ストレスなく飲めるピノ・ノワールがこの価格なら、十分合格点でしょう。
Giannitessari Pinot Noir