《つくり手の名前は明かせません》
ボルドーではワインの醸造時に、発酵・熟成をさせたものの、テイスティングして「自身のブランドにふさわしくない」と判断されたものは、樽ごと販売されることがあります。そういったワインを購入して瓶詰めし安価に販売する業者があり、ラ・ボワッスレ社もその一つ。ただしもともとのワイナリーの名前は絶対に出さない契約です。
このワインはマルゴー村のとある2級格付けシャトーがつくったワイン。そのセカンドワイン用の畑のブドウを使ってつくられます。若木の区画のブドウは使われていないらしく、ブドウ品質だけで言えばセカンドワインよりも上級と言えます。
今まではフランス国内とベルギーの富裕層向けに販売されていたそうですが、輸入元様の交渉により日本にも分けてもらうことができました。
賢くお得に美味しいボルドーワインを飲みたい方にとって、見逃せないアイテムです。ぜひ「これ作っているのはきっとあのシャトーだろうな」と予想しながら飲んでみてください。
《テイスティングノート》
熟したラズベリーやプラム、スパイスのようなアロマ。口当たりはソフトで調和がとれており、エレガントで繊細。このあたりにシャトーの特徴が表れてそうです。
芳醇な果実味は2018年の暖かさを象徴しており、素晴らしく上品な余韻で締めくくられます。シャトーはこのワインのどこにNGを出して、売り払う決断をしたのでしょうか。
Chartron Lagrange