《ドイツのリースリングとの比較》
ドイツとオーストリアは、同じドイツ語圏でワイン法も似ているため一緒に考えられがちですが、気候は全く違います。簡単に言えばオーストリアの方が温暖。リースリングがあまり主力とされない、ドイツ南端の産地バーデンよりもさらに南にあるのですから当然です。
モーゼルやラインガウといったリースリングの銘醸地と比べて、日照が強く気温が高い畑。そこで育つブドウでつくるので、全体的にアルコール度数は高めな傾向ですし、それ以上にフルーツのニュアンスが違います。パイナップルやアプリコットといった、より熟れた香りをボリューム豊かに感じます。
どちらがいいというものではありません。ぜひ飲み比べて違いを楽しんでいただけたらと思います。
《生産者について》
「ワインは、土壌、暑さと寒さ、嵐と雨、風景、そして最初から関わった人々についてすべてを語る。」
その信念のもと、ワインの品質向上に対して非常に研究熱心なのが、当主ヴィリー・ブリュンデルマイヤー氏です。
若いころはフランスで修業を重ね最新の醸造技術を学びます。「リラ方式」という枝を高くに伸ばす仕立て方を採用し、光合成を促すことで凝縮感のあるボディのしっかりとしたワインをつくっています。
この地域の大御所生産者でありラインナップは非常に多様。手頃なワインは多くありませんが、どれも価格以上の価値を感じさせます。これは現地の専門誌も認めており、ファルスタッフ誌の生産者評価では最高位の5つ星を獲得しています。
Riesling Kamptal Terrassen Kamptal DAC Brundlmayer