《ツヴァイゲルトのブラン・ド・ノワール》
通常「ブラン・ド・ノワール」とは、シャンパーニュにて黒ブドウのみから白のシャンパンをつくる際につかわれる言葉です。黒ブドウも中の果肉には色がついていない(ものがほとんど)ので、手摘みしてすぐにプレスし果汁を絞れば、果皮の色はつきません。
そこからスパークリングワインをつくらずに白ワインをつくることもあります。ドイツなどでピノ・ノワールから白ワインをつくることはたまに見かけますが、ツヴァイゲルトをつかった白ワインとなると私は他に知りません。
こう書くと奇抜な味を想像されるかもしれませんが、輸入元さんの提案で試飲したワインがなかなかどうして美味しかったんです。「あれ?ひょっとしてツヴァイゲルトって、白つくった方が美味しいんじゃない?」と感じてしまったほどでした。
《テイスティングノート》
イメージとしてはヴィオニエからアロマティックさを引いて酸味を足したもの。樽熟成を行っていないのに味わいにボリューム感があり、それでいて余韻はキュっと締まります。果皮をつけてないからか香りの複雑さはありませんが、アプリコットなどの熟した果実に白い花の香り。果実感がしっかりしているので、ワイン単体で飲んだ時の満足感がしっかりあります。
《生産者について》
ヴァイングート・クレッツァーはウィーン近郊の生産者。現当主のグランツ・クレッツァー氏で4代目です。オーストリアの生産者らしく、メインの品種はグリューナーフェルトリナー。土着品種を中心に栽培しています。2015年にはオーガニックの認証を取得。花崗岩を使ったタンクやアンフォラなどでの醸造も積極的に試しているといいます。
※ボトルによって白い結晶が沈殿している場合があります。これはワインの酸味成分である酒石酸が析出したものです。食べても健康に害はありませんが、美味しくはありません。グラスに入らないよう静かに注いで召し上がりください。
Alba Exprimo Zweigelt White Press Weingut Kletzer